アトピー性皮膚炎Topix


アトピー性皮膚炎 2010/08/17

<アトピー性皮膚炎とは>
アトピー性皮膚炎は乳幼児期に始まることが多く、改善と増悪をくり返しながら長期間続く皮膚炎で、症状は痒みのある湿疹が中心です。
原因には体質的なものと環境的なものとが絡んでいると考えられていますが、まだ詳細はわかっていません。
アトピー性皮膚炎は、近年、世界的にも国内でも増加傾向にあります。
症状や経過には個人差が大きいので、治療効果をみながら、根気強く治療する必要があります。

<アトピー性皮膚炎の発症>
 アトピー性皮膚炎は、アトピー素因という遺伝的に痒みを起こしやすい体質の人が、さまざまな抗原と機械的刺激に曝された時に起こる皮膚炎であると考えられていますが、その原因やメカニズムは、まだ充分にはわかっていません。
悪化の原因として、ストレスなどの精神的要因があります。

<アトピー性皮膚炎の体質>
体質的に皮膚が痒みを起こしやすいのは、以下の2つが主な原因です。
アトピー素因:生まれつきアレルギー反応を起こしやすい体質のことをいいます。
皮膚過敏性:外部からの刺激に対する防御機能が弱い皮膚の状態です。
<アトピー性皮膚炎の原因>
1)原因物質(抗原)
アトピー性皮膚炎の原因となる物質には、ハウスダスト(ほこり)、ダニ、スギ、ブタクサなどの花粉、空中に浮遊している真菌(カビの一種)、犬や猫の垢(上皮)、さらには昆虫の糞や住宅建材の処理剤といった、生活環境中の物質が多く認められます。また、とくに乳幼児では牛乳、卵、大豆、そば、小麦粉などの食物がアレルゲンとなるとも少なくありません。 

2)増悪因子
過敏性のある皮膚が常に刺激される状態にあると、痒みを感じます。
痒くなれば、その部分をどうしても掻いてしまい、それが刺激となってますます痒くなります。
掻くことによって皮膚が傷つけられると、アレルゲンが皮膚から入ってきやすくなるため、アレルギーの面からも悪化の要因となり、さらに湿疹が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
刺激となるのは、髪の毛や毛糸のセーターなどの他に、直接皮膚につく刺激物質としてシャンプーや石鹸、香水などの化粧品類、汗、よだれや食べこぼしなどがあげられます。
また、精神的なストレスや生活リズムの乱れ、食習慣の極端な偏りなども、悪化の原因となることがあります。

<アトピー性皮膚炎の検査>
 アレルギーを起こしている原因を知るためにRAST、スクラッチテスト、パッチテスト、除去・負荷試験などが行われます。RAST では、特異的IgE抗体の量を知ることができます。また、炎症の程度を知るための一般血液検査も行われます。

<アトピー性皮膚炎の治療>
 アトピー性皮膚炎の治療は、スキンケア、アレルギー反応の抑制、および、炎症の抑制の3点に分けられます。
湿疹の症状をまず改善し、症状が治まったら皮膚炎を予防する治療を行います。
皮膚炎の症状や程度は一人一人異なるため、使われる方法も手順もさまざまです。
きちんと医師の診察を受け、気長に治療、予防することが大切です。

1)外用療法
外用療法は、アトピー性皮膚炎に対する治療の中心です。
皮膚の炎症にはステロイド外用薬や非ステロイド消炎薬も使われます。
ドライスキンを改善するものとしては尿素軟膏、白色ワセリン、亜鉛華軟膏などの保湿性外用剤があり、入浴剤などのスキンケア用品もあります。
ステロイド外用剤は、作用の強さによって分類されており、湿疹のひどさや状態、湿疹がある場所や年齢によって使い分けます。また、剤型として軟膏、クリーム、ローション、ゲルなどがあり、使い心地や目的に合わせて選ぶことができます。

2)内服療法
 アトピー性皮膚炎に使用される内服薬としては、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬があります。
抗ヒスタミン薬は痒みを起こす物質であるヒスタミンの遊離を抑え、抗アレルギー薬は、アレルギーを抑えます。
比較すると、抗ヒスタミン薬のほうが早く効き目が現れます。

3)胎盤注射

4)民間療法
温泉:体を清潔に保ち、温泉の成分で肌の殺菌作用も期待できる温泉は昔から肌の病気にも良いとされております。また、正しい入浴方法を守ることで汗をかくことができ、基礎代謝力を高める効果も期待できます。
入浴することでリラックス効果も期待できるので、ストレス発散の効果からもアトピー性皮膚炎の症状改善には最適と思われるのが温泉療法なのです。

水:水道水には安全に各家庭に水を供給するために人体に害の無い量の塩素が含まれております。
しかし、アトピー性皮膚炎を患っている人は肌が敏感になっていることから、多少の塩素でも肌に悪い場合もあります。
毎日入るお風呂やシャワーだからこそ、少しでも体に負担を減らすことで効果を得られる可能性もあります。

塩素を除去:最初に肌が健康な人が入ることで、塩素はかなり減少させることができますし、ミカンなどの皮をいれたり、ビタミンCによる塩素の中和、炭による塩素の吸着などの方法もあります。
シャワーヘッドを交換することで塩素を除去する作用のある物もあります。

入浴剤の注入:アトピーにより肌のバリア機能が弱まっている場合には、入浴剤が水に含まれている塩素よりも害になる場合もあります。
使用する場合には無添加の物を選ぶようにしましょう。

アロマテラピー:風呂に入れて利用したり、精油(エッセンシャルオイル)を混合することでスキンケア用のオイルとして利用することもできます。
香りによる効果は高く、医療機関でも注目するぐらいです。
殺菌効果や痒みを抑える効果も期待できますが、リラックスすることでのストレス軽減が最も効果的と考えられております。