糖尿病
糖尿病
糖尿病とは、血液中の血糖が増えすぎてしまう病気で、様々な症状を引き起こします。食事を摂ることによって糖質を体内に入り、その際、すい臓から分泌されるインスリンによって血糖が調整されるわけですが、糖尿病になるとインスリンの不足や機能が低下します。そのため、血中のブドウ糖濃度が増加し、様々な症状を引き起こします。
糖尿病の原因
1型糖尿病
自己免疫異常により、インスリンを合成する膵臓ベータ細胞が破壊され、インスリンが分泌されない。
2型糖尿病
98%が2型糖尿病です。
1 生活習慣
食生活の乱れや運動不足が原因です。
2 遺伝
親族に糖尿病になった方がいる場合、糖尿病になる確率が比較的高いです。
3 加齢
年齢とともに糖尿病の発病率が上がります。
4 その他疾患
肝臓疾患、膵臓疾患、内服薬(精神科の薬が多いです)。
5 妊娠糖尿病
耐糖能の低下による。
糖尿病の症状
初期は自覚症状はほとんどありません。血液検査で血糖値の高くても、自分では身体の異変に気づかないことが多いです。
その後、頻繁にのどの渇きを覚え、疲労感と倦怠感を感じ、尿の回数が増えた、体重が減少し、空腹感を感じるようになります。
さらに進行すると、様々な合併症が出てきます。眼の場合は網膜症に、そして最悪失明に至ることもあります。神経の場合は両足のしびれや感覚の麻痺を覚えます。腎臓の場合は、腎症を発症し、人工透析の処置が必要になります。
糖尿病の検査
血液検査と尿検査を行ないます。血糖値の検査では、血液中のブドウ糖濃度を調べます。また、ヘモグロビンと血液中のブドウ糖が結合したものをHbA1cといい、このHbA1cも調べます。HbA1cは過去1~2か月の平均血糖値が反映されるので、糖尿病をコントロールする際の重要な指標です。合併症を調べるために尿検査を行ないます。
糖尿病の診断
検査により、空腹時血糖値、ブドウ糖負荷試験、随時血糖値、HbA1cを調べ、値が基準値から外れた場合に総合的に判断して、糖尿病と診断します。合併症については、尿検査、眼底検査、神経学的検査などを行うこともあります。
糖尿病の合併症
さまざまな合併症が起こりえます。網膜症、神経障害、腎症のほか、動脈硬化の進行から心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患、また脳梗塞や脳卒中、足の動脈硬化などが発生しやすくなります。特に、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症は、糖尿病の3大合併症として知られています。
糖尿病の治療法
食事療法、運動療法、そして薬物療法が糖尿病の主要な治療法になります。
1 食事療法
規則正しく朝昼晩の食事をし、また栄養バランスの良い食事をします。
2 運動療法
有酸素運動を中心に行ないます。ウォーキングやランニング、水泳などを30分から1時間ほどを目安に行ないます。
3 薬物療法
血糖コントロールの正常化を図ります。