取材記事

2013年5月30日 木曜日

レジオネラ症 取材記事

温泉やプールなどで感染するレジオネラ症というものがあります。
また、レジオネラ症は不特定多数の方が集まる場所もですが、原因菌は日常の身の回りにいるため、家庭内でも感染の可能性があります。洗面台や風呂場は常に清潔にしておきましょう。

怖いのは肺炎症状
原因菌は、土中や河川、湖沼など自然界に普通に生息しているレジオネラ属菌。大量に含まれた水が霧のような細かい水滴(エアロゾル)となって空気中に舞った時、吸い込むことで感染する。
日本呼吸器科学会指導医で寺尾クリニカ(東京・新宿)の寺尾一郎院長=写真=は、「症状は2種類に大別される」(別項)と説明する。
「発熱が主症状の"ポンティアック熱"は一般的に軽症で無治療でも5日程度で治る。問題になるのは、入浴施設での死亡事故がたびたび報告されている"レジオネラ肺炎"。急激に重症化するので要注意です」
ただし、人から人への感染はないという。

ヌメリに菌が増殖
感染源になりやすいエアロゾルを発生させる施設には、循環式浴槽、露天風呂、給湯設備、加湿器などがある。
「レジオネラ属菌は特定のアメーバーに寄生し、細胞内で増殖する。そのアメーバーがいるのが、水回りや配管などにつくヌメリ(生物膜)。増えたレジオネラ属菌は最終的にアメーバーを食い破って外に放出される」
菌は水温70℃以上ではすぐ死滅するが、20―50℃であれば増殖し放題。家庭内では、24時間風呂や水を加熱しないタイプの加湿器などは絶好の生息場所になる。
「水を循環させたり、溜めて使う家庭製品は使用方法を守って、清潔に使うことが大事。こまめな掃除でヌメリの除去が感染予防になります」

高熱出たら早く受診
レジオネラ肺炎自体の発症頻度は肺炎全体の3―7%程度だが、肺炎の中でも肺炎球菌性肺炎と並んで致死率が高い。進行が速いのが特徴で、死亡者のほとんど受診から10日以内に死亡していると言われる。
「呼吸困難がなくても、10日以内に温泉など入浴施設利用があって高熱が出たら、念のため早く受診した方がいい。家庭内の原因で起こることも心得ておくように」
治療では、ペニシリンやセフェム系の抗菌薬が効かないので、医師に入浴施設の利用をきちんと伝えることが肝心。入院してキノロン系抗菌薬の点滴静注を行う。症状が改善すれば7―10日で退院できる。
「健康な成人がレジオネラ肺炎を発症するのはまれだが、免疫力の弱い幼児や高齢者、持病のある人は感染しやすく、重症化しやすい。自分は大丈夫でも家族に発症する場合がある」
寒くても水回りの衛生管理は忘れずに。

「レジオネラ症」の症状と特徴
★《ポンティアック熱》
・発熱、寒気、頭痛、筋肉痛、倦怠感
・潜伏期間1―2日、軽症で数日で治ることが多い

★《レジオネラ肺炎》
・高熱、呼吸困難、筋肉痛、吐き気、下痢、意識障害
・潜伏期間4―5日、急激に重症化して死亡することも

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2013年5月30日 木曜日

スギ花粉喘息 取材記事

春や秋の季節の変わり目に発症、悪化しやすい喘息。とくに春の喘息は、スギ花粉の飛散時期に合わせて悪化しやすい。スギ花粉自体は気管支まで届かない。だが、花粉表面に付いている微小粒子が喘息を誘発させるケースがあるので要注意だ。

肺に微小粒子が侵入
スギ花粉の大きさは、だいたい30マイクロ?(0・03ミリ?)。このサイズでは通常、鼻の粘膜にキャッチされるので、気管支や肺に付着することはない。では、なぜスギ花粉が多く飛ぶと喘息発作が増えるのか。

呼 吸器科・アレルギー科「寺尾クリニカ」(東京・新宿)の寺尾一郎院長は「実は近年、スギ花粉の周りに付いている『オービクル』という物質が関係しているこ とが分かってきたのです。容易にはがれ、大きさは0・5―1マイクロ?。空気中をフワフワ漂い落下しない微小粒子サイズなので肺の奥まで入りやすい」と説 明する。

オービクルは花粉内部と異なる抗原性をもち、吸入されることで喘息が誘発されるという。

花粉症も引き金に
ただ、寺尾院長は「あくまでオービクルは誘因のひとつ」とこう話す。

「花粉症で鼻が詰まれば口呼吸になる。すると口腔内が乾いて、温度や湿度が保てなくなり、風邪を引きやすくなる。風邪は喘息発作を招きます。また鼻水がのどに流れ、気管を刺激して咳や喘鳴を起こすこともある。花粉症が引き金になることもあるのです」

加えて、アスファルトが多い市街地では、飛散した花粉がいつまでも残存する。すると次第に細かく粉砕された花粉がシーズン後期では、「空気中に漂うサイズになって喘息を誘発させる可能性がある」という。

スギ花粉による喘息への影響は、5―6月ごろまで持続するとみられているから要注意だ。

空気清浄機で除去
他にも春の喘息の誘因には、気温の寒暖差、年度末の過労やストレスなどの影響もあげられる。予防には、「風邪予防」「スギ花粉対策」「日常の体調管理」が肝心だ。

室内に入り込むスギ花粉本体は床に落ちるので濡れタオルなどで除去しやすい。が、「空気中を漂うオービクルなどの浮遊粒子状物質(10マイクロ?以下)は空気清浄器でないと除去は難しい」(寺尾院長)という。

たとえスギ花粉喘息であっても症状は、咳、タン、喘鳴、呼吸困難と従来の喘息と変わりはなく、治療も同じで"吸入ステロイド薬"が基本だ。

寺尾院長は「スギ花粉症を甘くみてはいけません。生命にも関わる全身症状を起こしうる病気という認識が必要です」と忠告する。

春に喘息発作が増える誘因
★スギ花粉表面に付着する微小粒子状物質「オービクル」の吸入
★花粉症による鼻閉で口呼吸になり、風邪を引きやすい
★花粉症による鼻水がのどに流れ、気管が刺激される
★粉砕された花粉粒の破片の吸入
★外気温の寒暖差
★年度末の過労やストレスによる体調不良

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

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