寺尾クリニカブログ
2026年10月12日 月曜日
2026〜2027年シーズンにわたるインフルエンザの集団感染について
これまで、コロナ感染の流行により、我々はいろいろなことを学んだはずです。
しかし現在、再びインフルエンザの集団感染に直面しています。
予防の基本は、ウイルスが変わっても同じです。
外来で患者さんと話していると、ほとんど危機感がありません。
「自分には関係ない」という、他人事のような感覚です。
新宿の繁華街では夜のお店でクラスターが起きているようです。また、幼稚園、小学校、中学校、高校、老人施設、医療機関などでも集団感染が起きています。
これ以上感染が拡大すると、社会が機能しにくくなることは目に見えています。
1.集団感染の現状
東京都では、2026~2027年シーズンに入り、すでに656件の集団感染事例が報告されています。
内訳は、
保育所 267件
幼稚園 11件
小学校 256件
中学校 55件
高校 28件
医療機関 4件
社会福祉施設 34件
その他 1件
となっています。
さらに、学校等では350施設が臨時休業となっています。
特に保育所や小学校で多く発生しています。
子どもから家庭へ、家庭から職場へ感染が広がれば、学校だけの問題ではありません。
社会全体の問題になります。
2.なぜ集団感染が広がるのか
① インフルエンザウイルスの変化
今シーズンはA型H3N2の「サブクレードK」が世界的に注目されています。
複数の変異によって、ワクチン株や従来株との抗原性の違いが指摘されています。
ただし、東京都の集団事例ではA(H1N1)pdm09も多く、現在の集団感染をすべてサブクレードKによるものと考えるのは早いでしょう。
重要なのは、インフルエンザウイルスは常に変化しているということです。
② 国際的な人の移動
南半球や熱帯地域などからの渡航者、インバウンド観光客、大型イベントなど、人が移動することでウイルスが国内へ入ってくる機会も増えます。
③ 猛暑と夏の疲れ
今年の猛暑は非常に厳しく、長期間の暑さによる疲労が残っている人も少なくありません。
暑さによる体力消耗に加え、冷房による室内の密閉・乾燥なども重なり、感染が広がりやすい環境になっています。
④ 感染対策への意識が低下している
コロナ流行時には、マスク、換気、手洗いなどを多くの人が意識していました。
しかし現在、その意識はかなり低下しています。
「コロナが終わったから大丈夫」という感覚ではいけません。
3.集団感染を防ぐために
集団感染を防ぐには、一人ひとりが具体的に行動することが必要です。
ワクチンを接種する
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありません。
しかし、変異株に対しても重症化を防ぐ効果が期待できます。
また、今シーズンすでに一つの型に感染していても、H1N1やB型など別の系統に感染する可能性があります。
まだ接種していない方は、早めの接種を考えてください。
私は今日も外来で、患者さんにインフルエンザワクチンを接種するよう勧めました。
換気をする
「換気しましょう」だけではなく、具体的に行動することが大切です。
24時間換気設備がある場合は、基本的に止めないこと。
窓を開けられる場合は、定期的に窓を開けて室内の空気を入れ替えます。
学校、職場、施設など大人数が集まる場所では、特に重要です。
湿度を管理する
冬は室内が乾燥します。
加湿器などを使用して、室内の湿度を50~60%程度に保つことも感染対策の一つです。
加湿器は水を放置すると衛生上の問題が起こるため、清掃・管理も必要です。
マスクを使う
人が多く集まる場所(電車、バス、スーパ-など)や、感染が広がっている場所では、状況に応じてマスクを使用します。
特に医療機関、高齢者施設、学校などでは重要です。
手洗いをする
外から帰ったとき、食事の前などには、石けんと流水で手を洗います。
当たり前のことですが、感染対策の基本です。
体調が悪いときは外に出ない
これが非常に重要です。
「仕事があるから」「学校があるから」「少しくらいなら大丈夫」と外へ出れば、周囲に感染を広げる可能性があります。
体調が悪いときは、人が集まる場所へ行かない。
これだけでも集団感染を減らすことができます。
4.感染したら早めに対応する
インフルエンザが疑われる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
発症から48時間以内の受診と抗インフルエンザ薬の使用が重要です。
タミフル、ゾフルーザ、イナビル、リレンザなどがあります。
特に高齢者や重症化リスクの高い方は、早めの対応が重要です。
家族などに感染者が出た場合には、医師の判断で予防内服を行うこともあります。
ただし、予防内服は保険診療の対象にならないです。
5.海外からの人の流れについて
私は、海外から日本への人の流れについても、感染症対策という観点から、もっと真剣に考える必要があると思っています。
これは外国人を排除するという話ではありません。
感染症には国境がありません。
海外で流行している感染症が日本に入ってくる可能性は当然あります。
だからこそ、感染症の監視体制を強化し、日本人を守る対策を考える必要があります。
まとめ
東京都だけでも、すでに656件の集団感染が報告され、学校等では350施設が臨時休業しています。
集団感染は、一人の感染から始まります。
ワクチン、換気、加湿、マスク、手洗い、体調不良時の外出を控えること。
一人ひとりの行動が、集団感染を防ぎます。
コロナの流行で、私たちは感染症の怖さと、感染を広げないことの大切さを学んだはずです。
その経験を忘れてはいけません。
インフルエンザを甘く見てはいけません。
8歳の女児が心筋炎で亡くなたことは報道されていますが、ほかの詳細な人数などはまだ公表されていません。
皆さんに役立つ情報になれば幸いです。
お困りの方はご連絡下さい。
お電話、ご予約:03-5338-9955
WEB予約、当院の詳細情報:http://www.terao-clinica.com
しかし現在、再びインフルエンザの集団感染に直面しています。
予防の基本は、ウイルスが変わっても同じです。
外来で患者さんと話していると、ほとんど危機感がありません。
「自分には関係ない」という、他人事のような感覚です。
新宿の繁華街では夜のお店でクラスターが起きているようです。また、幼稚園、小学校、中学校、高校、老人施設、医療機関などでも集団感染が起きています。
これ以上感染が拡大すると、社会が機能しにくくなることは目に見えています。
1.集団感染の現状
東京都では、2026~2027年シーズンに入り、すでに656件の集団感染事例が報告されています。
内訳は、
保育所 267件
幼稚園 11件
小学校 256件
中学校 55件
高校 28件
医療機関 4件
社会福祉施設 34件
その他 1件
となっています。
さらに、学校等では350施設が臨時休業となっています。
特に保育所や小学校で多く発生しています。
子どもから家庭へ、家庭から職場へ感染が広がれば、学校だけの問題ではありません。
社会全体の問題になります。
2.なぜ集団感染が広がるのか
① インフルエンザウイルスの変化
今シーズンはA型H3N2の「サブクレードK」が世界的に注目されています。
複数の変異によって、ワクチン株や従来株との抗原性の違いが指摘されています。
ただし、東京都の集団事例ではA(H1N1)pdm09も多く、現在の集団感染をすべてサブクレードKによるものと考えるのは早いでしょう。
重要なのは、インフルエンザウイルスは常に変化しているということです。
② 国際的な人の移動
南半球や熱帯地域などからの渡航者、インバウンド観光客、大型イベントなど、人が移動することでウイルスが国内へ入ってくる機会も増えます。
③ 猛暑と夏の疲れ
今年の猛暑は非常に厳しく、長期間の暑さによる疲労が残っている人も少なくありません。
暑さによる体力消耗に加え、冷房による室内の密閉・乾燥なども重なり、感染が広がりやすい環境になっています。
④ 感染対策への意識が低下している
コロナ流行時には、マスク、換気、手洗いなどを多くの人が意識していました。
しかし現在、その意識はかなり低下しています。
「コロナが終わったから大丈夫」という感覚ではいけません。
3.集団感染を防ぐために
集団感染を防ぐには、一人ひとりが具体的に行動することが必要です。
ワクチンを接種する
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありません。
しかし、変異株に対しても重症化を防ぐ効果が期待できます。
また、今シーズンすでに一つの型に感染していても、H1N1やB型など別の系統に感染する可能性があります。
まだ接種していない方は、早めの接種を考えてください。
私は今日も外来で、患者さんにインフルエンザワクチンを接種するよう勧めました。
換気をする
「換気しましょう」だけではなく、具体的に行動することが大切です。
24時間換気設備がある場合は、基本的に止めないこと。
窓を開けられる場合は、定期的に窓を開けて室内の空気を入れ替えます。
学校、職場、施設など大人数が集まる場所では、特に重要です。
湿度を管理する
冬は室内が乾燥します。
加湿器などを使用して、室内の湿度を50~60%程度に保つことも感染対策の一つです。
加湿器は水を放置すると衛生上の問題が起こるため、清掃・管理も必要です。
マスクを使う
人が多く集まる場所(電車、バス、スーパ-など)や、感染が広がっている場所では、状況に応じてマスクを使用します。
特に医療機関、高齢者施設、学校などでは重要です。
手洗いをする
外から帰ったとき、食事の前などには、石けんと流水で手を洗います。
当たり前のことですが、感染対策の基本です。
体調が悪いときは外に出ない
これが非常に重要です。
「仕事があるから」「学校があるから」「少しくらいなら大丈夫」と外へ出れば、周囲に感染を広げる可能性があります。
体調が悪いときは、人が集まる場所へ行かない。
これだけでも集団感染を減らすことができます。
4.感染したら早めに対応する
インフルエンザが疑われる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
発症から48時間以内の受診と抗インフルエンザ薬の使用が重要です。
タミフル、ゾフルーザ、イナビル、リレンザなどがあります。
特に高齢者や重症化リスクの高い方は、早めの対応が重要です。
家族などに感染者が出た場合には、医師の判断で予防内服を行うこともあります。
ただし、予防内服は保険診療の対象にならないです。
5.海外からの人の流れについて
私は、海外から日本への人の流れについても、感染症対策という観点から、もっと真剣に考える必要があると思っています。
これは外国人を排除するという話ではありません。
感染症には国境がありません。
海外で流行している感染症が日本に入ってくる可能性は当然あります。
だからこそ、感染症の監視体制を強化し、日本人を守る対策を考える必要があります。
まとめ
東京都だけでも、すでに656件の集団感染が報告され、学校等では350施設が臨時休業しています。
集団感染は、一人の感染から始まります。
ワクチン、換気、加湿、マスク、手洗い、体調不良時の外出を控えること。
一人ひとりの行動が、集団感染を防ぎます。
コロナの流行で、私たちは感染症の怖さと、感染を広げないことの大切さを学んだはずです。
その経験を忘れてはいけません。
インフルエンザを甘く見てはいけません。
8歳の女児が心筋炎で亡くなたことは報道されていますが、ほかの詳細な人数などはまだ公表されていません。
皆さんに役立つ情報になれば幸いです。
お困りの方はご連絡下さい。
お電話、ご予約:03-5338-9955
WEB予約、当院の詳細情報:http://www.terao-clinica.com
投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL
2026年10月12日 月曜日
インフルエンザが再び急増!なぜマスクをしないのか――コロナで学んだことを忘れてはいけない
はじめに
インフルエンザの患者さんが、再び増えています。
2026年10月9日に公表された報告では、9月28日から10月4日までの1週間に、全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数は42,320人。前週の1.5倍以上に増加しました。今シーズンは、例年よりも早い時期から流行が始まっています。
(出典:ウェザーニュース、2026年10月9日)
私のクリニックでも、インフルエンザの患者さんが連日来院しています。
それにもかかわらず、街中ではマスクを着用している人が少ないと感じます。
なぜ、感染症が広がっているのに、自分から感染予防をしようとしないのでしょうか。
コロナ禍で、私たちは感染症の怖さを経験しました。あの経験を忘れてしまったのでしょうか。
1.インフルエンザは、単なる発熱ではない
インフルエンザにかかると、高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、強い倦怠感などが現れます。
しかし、本当に怖いのは、それだけではありません。
肺炎:呼吸状態が悪化し、入院や命に関わることがあります。
脳炎・脳症:特に子どもでは、意識障害やけいれんなどの重篤な合併症が起こることがあります。
心筋炎:心臓の筋肉に炎症が起こり、重症化する場合があります。
二次性細菌感染症・敗血症:インフルエンザの後に細菌感染を起こし、命に関わることがあります。
高齢者、持病のある方、乳幼児などは、特に注意が必要です。
「インフルエンザくらい、寝ていれば治る」という考えは危険です。
2.マスクをしないことが、感染拡大につながる
インフルエンザは、感染した人のせきやくしゃみなどによる飛沫、ウイルスを含む微粒子などを通じて感染します。
人が集まる電車、バス、商業施設、職場などでは、感染する機会が増えます。
マスクは、感染リスクを下げるための有効な手段の一つです。特に、流行期の混雑した屋内では、適切に着用することが大切です。
もちろん、マスクだけで感染を完全に防げるわけではありません。しかし、だからといって何もしなくてよいのでしょうか。
感染してから後悔するのではなく、感染する前に対策する。それが予防医学の基本です。
3.インフルエンザワクチンを接種していますか?
インフルエンザワクチンには、感染そのものを完全に防ぐことはできなくても、発症や重症化のリスクを下げる効果が期待できます。
特に、高齢者や持病のある方など、重症化リスクの高い人にとって重要です。
まだ接種していない方は、医療機関に相談してください。
また、ワクチンを接種したからといって、マスクや換気などの対策が不要になるわけではありません。
ワクチンと日常の感染対策を組み合わせることが大切です。
4.今日から実践してほしい感染対策
難しいことをする必要はありません。
人混みや混雑した屋内ではマスクを着用する。
部屋の換気を行う。
湿度が低くなりすぎないよう、加湿を心がける。
帰宅後や食事の前には、石けんで手を洗う。
発熱やせきなどの症状があるときは、無理に出勤・登校しない。
ワクチンを接種し、十分な睡眠と休養をとる。
発熱などの症状がある場合は、医療機関に相談し、必要に応じて検査や診察を受けてください。
5.自分だけの問題ではない
感染症対策は、自分自身を守るためだけのものではありません。
高齢者、がん治療中の方、免疫機能が低下している方など、感染症によって重症化しやすい人が社会にはたくさんいます。
自分が感染して、周囲の大切な人にうつしてしまう可能性もあります。
自分は大丈夫という過信が、他人の命を危険にさらすこともあるのです。
おわりに
インフルエンザの流行は、すでに始まっています。そして、患者数は再び増加しています。
私のクリニックでも、日々、インフルエンザの患者さんを診察しています。
ワクチン接種の方が10人位の日もあります。
コロナ禍で私たちが学んだことは、感染症は一人ひとりの行動によって、ある程度リスクを減らせるということです。
それなのに、流行していてもマスクをしない。ワクチンを接種しない。感染対策をしない。
自分が病気になってから考えるのでは遅いのです。
インフルエンザを甘く見ないでください。
まだワクチンを接種していない方は、接種を検討してください。人混みではマスクを着用し、換気・加湿や手洗いも実践してください。
自分の健康と、大切な人の命を守るために、今日から行動しましょう。
お困りの方はご連絡下さい。
お電話、ご予約:03-5338-9955
WEB予約、当院の詳細情報:http://www.terao-clinica.com
インフルエンザの患者さんが、再び増えています。
2026年10月9日に公表された報告では、9月28日から10月4日までの1週間に、全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数は42,320人。前週の1.5倍以上に増加しました。今シーズンは、例年よりも早い時期から流行が始まっています。
(出典:ウェザーニュース、2026年10月9日)
私のクリニックでも、インフルエンザの患者さんが連日来院しています。
それにもかかわらず、街中ではマスクを着用している人が少ないと感じます。
なぜ、感染症が広がっているのに、自分から感染予防をしようとしないのでしょうか。
コロナ禍で、私たちは感染症の怖さを経験しました。あの経験を忘れてしまったのでしょうか。
1.インフルエンザは、単なる発熱ではない
インフルエンザにかかると、高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、強い倦怠感などが現れます。
しかし、本当に怖いのは、それだけではありません。
肺炎:呼吸状態が悪化し、入院や命に関わることがあります。
脳炎・脳症:特に子どもでは、意識障害やけいれんなどの重篤な合併症が起こることがあります。
心筋炎:心臓の筋肉に炎症が起こり、重症化する場合があります。
二次性細菌感染症・敗血症:インフルエンザの後に細菌感染を起こし、命に関わることがあります。
高齢者、持病のある方、乳幼児などは、特に注意が必要です。
「インフルエンザくらい、寝ていれば治る」という考えは危険です。
2.マスクをしないことが、感染拡大につながる
インフルエンザは、感染した人のせきやくしゃみなどによる飛沫、ウイルスを含む微粒子などを通じて感染します。
人が集まる電車、バス、商業施設、職場などでは、感染する機会が増えます。
マスクは、感染リスクを下げるための有効な手段の一つです。特に、流行期の混雑した屋内では、適切に着用することが大切です。
もちろん、マスクだけで感染を完全に防げるわけではありません。しかし、だからといって何もしなくてよいのでしょうか。
感染してから後悔するのではなく、感染する前に対策する。それが予防医学の基本です。
3.インフルエンザワクチンを接種していますか?
インフルエンザワクチンには、感染そのものを完全に防ぐことはできなくても、発症や重症化のリスクを下げる効果が期待できます。
特に、高齢者や持病のある方など、重症化リスクの高い人にとって重要です。
まだ接種していない方は、医療機関に相談してください。
また、ワクチンを接種したからといって、マスクや換気などの対策が不要になるわけではありません。
ワクチンと日常の感染対策を組み合わせることが大切です。
4.今日から実践してほしい感染対策
難しいことをする必要はありません。
人混みや混雑した屋内ではマスクを着用する。
部屋の換気を行う。
湿度が低くなりすぎないよう、加湿を心がける。
帰宅後や食事の前には、石けんで手を洗う。
発熱やせきなどの症状があるときは、無理に出勤・登校しない。
ワクチンを接種し、十分な睡眠と休養をとる。
発熱などの症状がある場合は、医療機関に相談し、必要に応じて検査や診察を受けてください。
5.自分だけの問題ではない
感染症対策は、自分自身を守るためだけのものではありません。
高齢者、がん治療中の方、免疫機能が低下している方など、感染症によって重症化しやすい人が社会にはたくさんいます。
自分が感染して、周囲の大切な人にうつしてしまう可能性もあります。
自分は大丈夫という過信が、他人の命を危険にさらすこともあるのです。
おわりに
インフルエンザの流行は、すでに始まっています。そして、患者数は再び増加しています。
私のクリニックでも、日々、インフルエンザの患者さんを診察しています。
ワクチン接種の方が10人位の日もあります。
コロナ禍で私たちが学んだことは、感染症は一人ひとりの行動によって、ある程度リスクを減らせるということです。
それなのに、流行していてもマスクをしない。ワクチンを接種しない。感染対策をしない。
自分が病気になってから考えるのでは遅いのです。
インフルエンザを甘く見ないでください。
まだワクチンを接種していない方は、接種を検討してください。人混みではマスクを着用し、換気・加湿や手洗いも実践してください。
自分の健康と、大切な人の命を守るために、今日から行動しましょう。
お困りの方はご連絡下さい。
お電話、ご予約:03-5338-9955
WEB予約、当院の詳細情報:http://www.terao-clinica.com
投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL
2026年9月21日 月曜日
なぜ今?今年インフルエンザの流行が早いのか?
当院でも9月に入り、インフルエンザA型の患者さんが受診されるようになりました。中学校ではすでに学級閉鎖が出始めるなど、例年より早いペースで流行が拡大しています。新宿区でも9月下旬からインフルエンザワクチンの接種が始まりますが、なぜ「冬の病気」であるはずのインフルエンザが、これほど早く流行しているのでしょうか?
そこには、複数の要因が複合的に影響しています。
1. 国際的な人の往来とウイルスの持ち込み
日本の夏〜秋にあたる時期、南半球(オーストラリアなど)は冬の流行期を迎えています。渡航者や訪日観光客(インバウンド)の増加に伴い、季節外れであっても国内へウイルスが持ち込まれる機会が大幅に増えています。
2. 猛暑と冷房による「換気不足」と「乾燥」
記録的な猛暑で長時間エアコンを使用するため、室内の窓を閉め切りがちになり、密閉空間でウイルスが滞留しやすくなります。また、冷房による室内の乾燥も、ウイルスの生存や飛沫感染に適した環境を作ってしまいます。
3. 暑さ・夏バテによる自律神経の乱れと免疫力低下
猛暑による体力消費や睡眠不足、また「酷暑の屋外」と「冷房の効いた室内」との激しい寒暖差によって自律神経が乱れ、体の抵抗力(免疫力)が低下して感染しやすくなっています。
4. 抗原変異株(サブクレードKなど)の出現
流行しているウイルス(A型H3N2の一部など)に変異(抗原ドリフト)が起きると、従来のワクチンや過去の感染で得た抗体が効きにくくなります。こうした変異株が既存の免疫をすり抜けることで、早期からの感染拡大につながります。
5. 社会全体の集団免疫の低下
ここ数年の感染状況の変化により、社会全体でウイルスに対する抗体を持っている割合(集団免疫)が低下しています。また、日常的な感染対策の緩和も早期拡大を後押ししています。
【院長からのアドバイス】
「まだ秋だから大丈夫」と油断せず、人混みや通院時、体調がすぐれない時などは不織布マスクを正しく着用しましょう。あわせて、こまめな手洗増や適度な室内換気を心がけ、新宿区は9月下旬からですが、ワクチン接種も早めにご検討ください。
そこには、複数の要因が複合的に影響しています。
1. 国際的な人の往来とウイルスの持ち込み
日本の夏〜秋にあたる時期、南半球(オーストラリアなど)は冬の流行期を迎えています。渡航者や訪日観光客(インバウンド)の増加に伴い、季節外れであっても国内へウイルスが持ち込まれる機会が大幅に増えています。
2. 猛暑と冷房による「換気不足」と「乾燥」
記録的な猛暑で長時間エアコンを使用するため、室内の窓を閉め切りがちになり、密閉空間でウイルスが滞留しやすくなります。また、冷房による室内の乾燥も、ウイルスの生存や飛沫感染に適した環境を作ってしまいます。
3. 暑さ・夏バテによる自律神経の乱れと免疫力低下
猛暑による体力消費や睡眠不足、また「酷暑の屋外」と「冷房の効いた室内」との激しい寒暖差によって自律神経が乱れ、体の抵抗力(免疫力)が低下して感染しやすくなっています。
4. 抗原変異株(サブクレードKなど)の出現
流行しているウイルス(A型H3N2の一部など)に変異(抗原ドリフト)が起きると、従来のワクチンや過去の感染で得た抗体が効きにくくなります。こうした変異株が既存の免疫をすり抜けることで、早期からの感染拡大につながります。
5. 社会全体の集団免疫の低下
ここ数年の感染状況の変化により、社会全体でウイルスに対する抗体を持っている割合(集団免疫)が低下しています。また、日常的な感染対策の緩和も早期拡大を後押ししています。
【院長からのアドバイス】
「まだ秋だから大丈夫」と油断せず、人混みや通院時、体調がすぐれない時などは不織布マスクを正しく着用しましょう。あわせて、こまめな手洗増や適度な室内換気を心がけ、新宿区は9月下旬からですが、ワクチン接種も早めにご検討ください。
投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL
2026年9月21日 月曜日
注意すべき女性のがん―予防が大切です
女性には、女性だからこそ注意してほしいがんがあります。
そして、その中には「予防できる」「早く見つけることで治療につなげられる」ものもあります。
今回は、これまでブログで取り上げてきた内容を、女性のがん予防という視点から、もう一度整理してみます。
特に知っておいてほしいのは、
① 子宮頸がんとHPV ② お酒と乳がん ③ 肥満とがん
この3つです。
そして、もちろん禁煙も重要です。
① 子宮頸がんは「予防」が大切
子宮頸がんは、女性にとって決して他人事ではありません。
特に若い世代にも発症するがんで、20代、30代の女性にも注意が必要です。
日本では、毎年1万人以上の女性が子宮頸がんと診断され、約3,000人が亡くなっています。
さらに、30代までに子宮頸がんの治療によって、妊娠・出産に影響を受ける女性も少なくありません。
子宮頸がんの多くは、性交渉によって感染する**ヒトパピローマウイルス(HPV)**が原因です。
だからこそ、予防が大切なのです。
現在、小学校6年生から高校1年生相当の女子には、HPVワクチンの定期接種が公費で行われています。
9価HPVワクチンなどによって、子宮頸がんの原因となるHPV感染を大幅に防ぐことができます。
ただし、
ワクチンを受ければ100%大丈夫、というわけではありません。
そこで重要になるのが子宮頸がん検診です。
20歳を過ぎたら、定期的に検診を受けることが大切です。
子宮頸がんは、がんになる前の**「前がん病変」**の段階で見つけることができます。
HPVワクチン+子宮頸がん検診。
この組み合わせが、子宮頸がん予防の基本です。
② お酒は乳がんのリスクを高めます
「お酒は肝臓に悪い」
これは、多くの人が知っていると思います。
しかし、お酒は肝臓だけの問題ではありません。
女性の乳がんのリスクも高めます。
女性は男性よりも体質的にアルコールの影響を受けやすく、比較的少ない飲酒量でも、がんのリスクが高くなることが分かっています。
国立がん研究センターの研究では、1日の平均アルコール摂取量が23g以上になると、乳がんになるリスクが高くなることが報告されています。
23gは、おおよそ ビール500ml 1本 または 日本酒1合 に相当します。
「これくらいなら大丈夫」
と思っている女性もいるかもしれません。
しかし、がん予防という観点から考えると、
お酒は飲まないことが最も安全です。
特に、毎日飲酒している女性は、一度自分の飲酒量を見直してみてください。
③ 肥満も女性のがんリスクを高めます
「太っていると生活習慣病になる」
これはよく知られています。
しかし、肥満はがんとも深く関係しています。
女性の場合、BMI 30.0~39.9の肥満では、がんによる死亡リスクが25%高くなることが報告されています。
特に注意したいのが、閉経後の肥満と乳がんです。
閉経後の肥満は、乳がんのリスクを高めることが分かっています。
さらに、BMIが高くなるほど、
子宮内膜がん 大腸がん 肝がん などのリスクも高くなります。
だからといって、「痩せれば痩せるほど健康」ということでもありません。
以前にも書きましたが、やせすぎにも問題があります。
がん予防という観点からも、男女ともにBMI 21~25程度の適切な体重を維持することが大切です。
女性の皆さんに、もう一度伝えたいこと
HPV感染、アルコール、肥満。
これらについては、これまでのブログでも取り上げてきました。
今回は、それを「女性のがん予防」という視点から、もう一度まとめました。
子宮頸がんは、HPVワクチンと検診。
乳がんについては、飲酒を見直す。
そして、
肥満にならない、やせすぎない。
さらに、これは女性に限ったことではありませんが、
禁煙も非常に重要です。
「自分はまだ若いから大丈夫」
と思わないでください。
がん予防は、病気になってから始めるものではありません。
今日からできることを、一つずつ始めることが大切です。
女性の皆さんには、ぜひ一度、自分自身の生活習慣とがん予防について考えてみてほしいと思います。
当院でもがん予防対策も行っておりますのでご連絡下さい。
(HPVワクチンの接種、禁酒治療、禁煙外来、ダイエット外来など)
そして、その中には「予防できる」「早く見つけることで治療につなげられる」ものもあります。
今回は、これまでブログで取り上げてきた内容を、女性のがん予防という視点から、もう一度整理してみます。
特に知っておいてほしいのは、
① 子宮頸がんとHPV ② お酒と乳がん ③ 肥満とがん
この3つです。
そして、もちろん禁煙も重要です。
① 子宮頸がんは「予防」が大切
子宮頸がんは、女性にとって決して他人事ではありません。
特に若い世代にも発症するがんで、20代、30代の女性にも注意が必要です。
日本では、毎年1万人以上の女性が子宮頸がんと診断され、約3,000人が亡くなっています。
さらに、30代までに子宮頸がんの治療によって、妊娠・出産に影響を受ける女性も少なくありません。
子宮頸がんの多くは、性交渉によって感染する**ヒトパピローマウイルス(HPV)**が原因です。
だからこそ、予防が大切なのです。
現在、小学校6年生から高校1年生相当の女子には、HPVワクチンの定期接種が公費で行われています。
9価HPVワクチンなどによって、子宮頸がんの原因となるHPV感染を大幅に防ぐことができます。
ただし、
ワクチンを受ければ100%大丈夫、というわけではありません。
そこで重要になるのが子宮頸がん検診です。
20歳を過ぎたら、定期的に検診を受けることが大切です。
子宮頸がんは、がんになる前の**「前がん病変」**の段階で見つけることができます。
HPVワクチン+子宮頸がん検診。
この組み合わせが、子宮頸がん予防の基本です。
② お酒は乳がんのリスクを高めます
「お酒は肝臓に悪い」
これは、多くの人が知っていると思います。
しかし、お酒は肝臓だけの問題ではありません。
女性の乳がんのリスクも高めます。
女性は男性よりも体質的にアルコールの影響を受けやすく、比較的少ない飲酒量でも、がんのリスクが高くなることが分かっています。
国立がん研究センターの研究では、1日の平均アルコール摂取量が23g以上になると、乳がんになるリスクが高くなることが報告されています。
23gは、おおよそ ビール500ml 1本 または 日本酒1合 に相当します。
「これくらいなら大丈夫」
と思っている女性もいるかもしれません。
しかし、がん予防という観点から考えると、
お酒は飲まないことが最も安全です。
特に、毎日飲酒している女性は、一度自分の飲酒量を見直してみてください。
③ 肥満も女性のがんリスクを高めます
「太っていると生活習慣病になる」
これはよく知られています。
しかし、肥満はがんとも深く関係しています。
女性の場合、BMI 30.0~39.9の肥満では、がんによる死亡リスクが25%高くなることが報告されています。
特に注意したいのが、閉経後の肥満と乳がんです。
閉経後の肥満は、乳がんのリスクを高めることが分かっています。
さらに、BMIが高くなるほど、
子宮内膜がん 大腸がん 肝がん などのリスクも高くなります。
だからといって、「痩せれば痩せるほど健康」ということでもありません。
以前にも書きましたが、やせすぎにも問題があります。
がん予防という観点からも、男女ともにBMI 21~25程度の適切な体重を維持することが大切です。
女性の皆さんに、もう一度伝えたいこと
HPV感染、アルコール、肥満。
これらについては、これまでのブログでも取り上げてきました。
今回は、それを「女性のがん予防」という視点から、もう一度まとめました。
子宮頸がんは、HPVワクチンと検診。
乳がんについては、飲酒を見直す。
そして、
肥満にならない、やせすぎない。
さらに、これは女性に限ったことではありませんが、
禁煙も非常に重要です。
「自分はまだ若いから大丈夫」
と思わないでください。
がん予防は、病気になってから始めるものではありません。
今日からできることを、一つずつ始めることが大切です。
女性の皆さんには、ぜひ一度、自分自身の生活習慣とがん予防について考えてみてほしいと思います。
当院でもがん予防対策も行っておりますのでご連絡下さい。
(HPVワクチンの接種、禁酒治療、禁煙外来、ダイエット外来など)
投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL
2026年9月10日 木曜日
日本においておとなの発達障害が増えた理由
おとなの発達障害が注目され、診断を受ける人が増えた理由には、「当事者の数が増えた」ということではなく、社会環境の変化、医学の進歩、そして診断基準や支援制度の整備といった複数の課題が重なり合っています。
1. 現代の職場環境の高度化
かつては許可されていた特性が、現代の労働環境では「障害」として表面化しています。
高度なシステム化と自己管理:平成時代以降の大幅な情報化により、職場では高度なシステムへの対応、多数の仕事の同時並行、シビアな自己管理が求められるようになりました。
2. 医学の進歩と「変わり者」からの脱却
かつては医学的な診断の対象とならなかった人々が、正しく理解されるようになりました。
概念の変化:以前には「変わり者」などと片付けられていた人々が、医学の進歩により「脳機能の偏り」を持つ発達障害者として認識されるようになりました。
知的障害を伴わない層の認知: 1980年代以降、知的障害のない発達障害(高機能自閉症やアスペルガー症候群など)が社会的に認知され、診断の対象が広がりました。
3. 学生時代との環境のギャップ
学生時代までは隠されていたことが、社会人になって初めて暴露されることなりました。
決められたスケジュールで動く学生時代は、周囲のカバーや本人の学力によって問題が隠れていることがあります。
社会に出ると、自分が他人と比べて違いあることを初めて自覚し、生活上の困難が覚悟します。
4. 診断基準と治療薬の整備
診断基準の普及:国際的な診断基準であるDSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)などの普及により、医師が診断を下すための共通の評価が確立されました。
成人向け治療薬の:日本でも2012年以降、ADHD(注意欠如・多動障害)の治療薬(アトモキセチンやメチルフェニデートなど)が18歳以上の成人に対しても認可されたことが、医療機関の受診の動機となりました。
5. 社会的な啓蒙と支援法成立
発達障害者支援法施行: 2005 年の「発達障害者支援法」成立により、それまで支援の谷間に置かれていた人々への法的承認ができました。
メディア等の影響:専門家による啓発書籍出版や、事件・社会問題との関連で発達障害が報道される機会が増え、本人が「自分も今日はどうか」と気づき、自ら医療機関を訪れるケースが増えました。
まとめ
これらの課題が組み合わさることで、潜在的だった「変わり者」が医学の進歩により「脳機能の偏り」を持つ発達障害者として捉えられるようになり、本人が「自分はどうか?」と疑い、自ら医療機関を訪れるケースが増えました。さらに、医学的には医師が診断を下すための共通の評価が確立され、日本でも2012年以降、ADHD(注意欠如・多動障害)の治療薬が成人に対しても認可され、さらに社会的な啓蒙も広がり、医療機関受診の動機となりました。その結果、おとなの発達障害と診断される人が急増していると考えられます。しかし、まだ日本における発達障害者への対応には依然として多く問題があります。
1. 現代の職場環境の高度化
かつては許可されていた特性が、現代の労働環境では「障害」として表面化しています。
高度なシステム化と自己管理:平成時代以降の大幅な情報化により、職場では高度なシステムへの対応、多数の仕事の同時並行、シビアな自己管理が求められるようになりました。
2. 医学の進歩と「変わり者」からの脱却
かつては医学的な診断の対象とならなかった人々が、正しく理解されるようになりました。
概念の変化:以前には「変わり者」などと片付けられていた人々が、医学の進歩により「脳機能の偏り」を持つ発達障害者として認識されるようになりました。
知的障害を伴わない層の認知: 1980年代以降、知的障害のない発達障害(高機能自閉症やアスペルガー症候群など)が社会的に認知され、診断の対象が広がりました。
3. 学生時代との環境のギャップ
学生時代までは隠されていたことが、社会人になって初めて暴露されることなりました。
決められたスケジュールで動く学生時代は、周囲のカバーや本人の学力によって問題が隠れていることがあります。
社会に出ると、自分が他人と比べて違いあることを初めて自覚し、生活上の困難が覚悟します。
4. 診断基準と治療薬の整備
診断基準の普及:国際的な診断基準であるDSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)などの普及により、医師が診断を下すための共通の評価が確立されました。
成人向け治療薬の:日本でも2012年以降、ADHD(注意欠如・多動障害)の治療薬(アトモキセチンやメチルフェニデートなど)が18歳以上の成人に対しても認可されたことが、医療機関の受診の動機となりました。
5. 社会的な啓蒙と支援法成立
発達障害者支援法施行: 2005 年の「発達障害者支援法」成立により、それまで支援の谷間に置かれていた人々への法的承認ができました。
メディア等の影響:専門家による啓発書籍出版や、事件・社会問題との関連で発達障害が報道される機会が増え、本人が「自分も今日はどうか」と気づき、自ら医療機関を訪れるケースが増えました。
まとめ
これらの課題が組み合わさることで、潜在的だった「変わり者」が医学の進歩により「脳機能の偏り」を持つ発達障害者として捉えられるようになり、本人が「自分はどうか?」と疑い、自ら医療機関を訪れるケースが増えました。さらに、医学的には医師が診断を下すための共通の評価が確立され、日本でも2012年以降、ADHD(注意欠如・多動障害)の治療薬が成人に対しても認可され、さらに社会的な啓蒙も広がり、医療機関受診の動機となりました。その結果、おとなの発達障害と診断される人が急増していると考えられます。しかし、まだ日本における発達障害者への対応には依然として多く問題があります。
投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

































