寺尾クリニカブログ

2026年6月24日 水曜日

梅雨になると気分が落ち込むのは「気のせい」ではない

梅雨になると、「なんとなくやる気が出ない」「朝から体が重い」「気分が晴れない」と感じる人が増えます。
実はそれは、あなたの気持ちの問題ではありません。
梅雨の時期は、低気圧や高湿度の影響によって自律神経のバランスが乱れやすくなります。するとメンタル的に、気分の落ち込み、集中力の低下、疲労感、眠気など、心と体の両方に不調が現れやすくなるのです。
特に低気圧が続くと、副交感神経が優位になりすぎてしまい、体が休息モードのままになってしまいます。その結果、「何もしたくない」「頭が働かない」という状態に陥ることがあります。
しかし、梅雨のメンタル不調は日々の工夫で軽減することが可能です。

自律神経を整える生活習慣
まず大切なのは生活リズムです。
朝は曇りや雨の日でもカーテンを開け、自然光を浴びましょう。体内時計がリセットされ、自律神経が整いやすくなります。
また、起床時間・就寝時間・食事時間をできるだけ一定に保つことも重要です。
夜は38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで心身がリラックスし、睡眠の質も向上します。

心を軽くするリラックス習慣
ストレスを溜め込まないことも大切です。
深呼吸や瞑想は、副交感神経を整える簡単な方法です。数分間、ゆっくり呼吸するだけでも心が落ち着きます。
また、アロマやお気に入りの香りは気分転換に効果的です。ラベンダーや柑橘系の香りは、梅雨の重苦しい気分を和らげてくれます。
不安やモヤモヤが続く場合は、「ジャーナリング」もおすすめです。頭の中にある感情を紙に書き出すだけで、気持ちが整理され、心が軽くなることがあります。


食事で心を支える
食べ物もメンタルに大きく影響します。
ビタミンB群を含む卵や玄米、レバーは疲労回復を助けます。
また、マグネシウムを多く含むあさり、わかめ、ほうれん草などは、精神の安定に関わるセロトニンの働きをサポートします。
さらに、みかんやレモンなどの柑橘類は気分転換にも役立ちます。
軽い運動で気分をリセット
雨の日でも、ストレッチやヨガなどの軽い運動を取り入れてみましょう。
体を動かすことで血流が改善し、気分転換になります。
晴れ間があれば短時間の散歩もおすすめです。自然光を浴びながら歩くことで、心身ともにリフレッシュできます。
また、頭頂部の「百会(ひゃくえ)」や、肘の内側にある「尺沢(しゃくたく)」などのツボを優しく押すことで、気分の安定やリラックス効果が期待できます。

まとめ
梅雨の時期の気分の落ち込みや疲労感は、決して気合いや根性の問題ではありません。
低気圧や高湿度による自律神経の乱れが大きく関係しています。
朝の光、規則正しい生活、軽い運動、栄養バランスの良い食事、そしてリラックス習慣がとても大切です。
特別なことをする必要はありません。毎日の小さな積み重ねが、梅雨の不調を乗り切る大きな力になります。
「最近なんだか調子が悪い」と感じたら、自分を責めるのではなく、まずは自律神経を整えることから始めてみてはいかがでしょうか。

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月24日 水曜日

【梅雨の病気対策】長引く風邪・食中毒・カビの脅威から体を守る方法

最近、周囲に風邪をひいている人や、体調を崩している人が目立って増えていませんか? この時期は、激しい寒暖差や気圧の乱高下に体がついていけず、免疫力が著しく低下します。

今回は、梅雨時に急増する「内科・呼吸器系の病気」とその具体的な対策をシンプルにまとめました。

1. 気象病と風邪(寒暖差・気圧の乱高下)
気温や気圧が激しく変動することで自律神経が乱れ、頭痛、めまい、だるさ(倦怠感)などの「気象病」が引き起こされます。体がヘトヘトになることで免疫が落ち、風邪のウイルスにも感染しやすくなります。

【対策】

衣服やエアコンでこまめに温度調節を行い、体を冷やさない。

十分な睡眠をとり、疲れた自律神経と免疫力をしっかり回復させる。

家の中でも軽い筋トレやストレッチなどの適度な運動を行い、自律神経を刺激する。

2. 食中毒(細菌の爆発的増殖)
高温多湿な梅雨は、細菌が爆発的に増殖する季節です。カンピロバクターやサルモネラなどによる食中毒や感染性腸炎が急増し、激しい腹痛、下痢、嘔吐、発熱を引き起こします。

【対策】

この時期は「生ものは控えめ」にする。

加熱調理を徹底し、中心部までしっかり火を通すことで胃腸のトラブルを未然に防ぐ。

3. カビによる病気(アレルギーと呼吸器の悪化)
湿度が上がると家の中のカビ(真菌)やダニが急増します。これらを吸い込んだり接触したりすることで、深刻な病気を誘発します。 気道を刺激して喘息を悪化させたり、カビを深く吸い込むことで発熱や呼吸困難を起こす肺真菌症(肺炎)、さらにアトピー性皮膚炎の悪化や皮膚の真菌トラブルを招きます。

【対策】

こまめに部屋の空気を入れ替え(換気)、除湿機やエアコンのドライ機能で湿気を徹底的に取り除く。

エアコンの掃除を事前に行い、カビの胞子を部屋中に撒き散らさないようにする。

まとめ

市販薬を飲んでも症状が改善しないときは、我慢せず早めに医療機関を受診してください。 特に長引く「咳」や「微熱」は、ただの風邪ではなくカビによる肺炎(肺真菌症)や喘息のサインかもしれません。
梅雨の不調や病気は、日々の「基本の対策」で十分に防ぐことができます。衣服の調節、適度な運動、加熱調理、十分な睡眠、そしてお部屋の除湿と換気を意識して、この過酷な季節を元気に乗り切りましょう!

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月24日 水曜日

【命を削る煙】データが証明する「たばこ関連死」の真実

1. 驚愕の事実:日本人の命を奪う「最大の原因」
予防できる死因の第1位:たばこは、世界・日本ともに「防ぐことができる最大の死亡原因」です。

理不尽な「受動喫煙死」:自分が吸っていなくても、他人の煙を吸わされる受動喫煙だけで、日本国内で年間約6,800人もの命が奪われています。

2. 全身を蝕む「3大ドミノ」
喫煙は単に肺を悪くするだけでなく、全身の血管と細胞を破壊し、以下の疾患で確実に死亡リスクを跳ね上げます。

がん:肺がん(代表格)だけでなく、胃、肝臓、腎臓、膀胱など全身のがん死亡に関与。

循環器:心筋梗塞(虚血性心疾患)や脳卒中を誘発。

呼吸器:息ができなくなるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺線維症の原因に。

3. もし「国が本気で禁煙」を進めたら救える命
禁煙政策によって喫煙率を下げれば、これだけの命が確実に「生還」できます。

喫煙率12%達成で:10年間で1万9,000人の死亡を回避。

喫煙率0%(完全禁煙)で:20年間で43万2,800人(がん23.7万人、循環器14.79万人など)の死亡を回避。

交通事故との比較:この回避できる命の数は、日本の交通事故死亡数の約3〜4倍。国家規模の大災害レベルの命が、煙によって失われています。

4. 命のカウントダウンを巻き戻す「禁煙のタイムライン」
禁煙を始めた瞬間から、体は奇跡的な回復を始めます。

【5年後】 肺がんの死亡率が、喫煙者の半分(50%)に激減!

【10年後】 肺がんの死亡率が、喫煙者の10分の1(10%)にまで低下!

【15年後】 心臓病の危険性が、「タバコを吸ったことがない人」と全く同じレベルまで完全回復!

結論
私は、勤務医のときには肺癌の患者さんを多く治療してきましたが、すべての肺癌患者さんがお亡くなりになりました。現在は治療成績は改善していますが、肺癌の予後はとても悪いです。発見された時はステ-ジ3あるいは4です。以前の記事で書きましたが一番辛く印象的なのは、20歳台後半の女性は血を吐いて入院され、肺癌の治療しましたが、まもなくお亡くなりになられた症例です。10代から喫煙していたと思います。女性はご自分で喫煙しなくとも受動喫煙で肺癌を発症することが多いです。また、心筋梗塞(虚血性心疾患)、脳卒中、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺線維症などの疾患の要因にもなりますので、皆さん、大切な命を守るために、是非、喫煙はやめましょう。



投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月 8日 月曜日

【2026年最新】麻疹(はしか)の国内流行状況と対策


今年に入り、麻疹の発症が増加していますが、患者さんに聞いても、意外に麻疹にについて知らない方が多く、麻疹は感染力が最強で危険な感染症なので、十分な知識を持ってもらいたいので記事にしました。

1. 流行の現状と背景:なぜ今、大人の間で増えているのか?

感染者数の急増: 2026年の全国の感染者数は前年比3倍超に急増しており、東京都内でも報告数が目立って増加しています。

成人の感染が中心: 今回の流行の大きな特徴は、患者の8割以上が「大人世代」である点です。

海外からの「輸入事例」が端緒: 日本は2015年に「麻疹の排除状態」と認定されましたが、これは国内固有のウイルスが根絶されたという意味にとどまります。今回は、海外の流行地域(インドネシア、韓国、ベトナム、米国、英国など)からの持ち込み(輸入事例)と、それに伴う国内での二次感染が背景にあります。
私が開業している新宿区では20歳台のひとの感染が多いです。
小学校でも外国人の子供がら感染しており、先生にも感染しています。

2. 麻疹の危険性と圧倒的な感染力

最強クラスの感染力(空気感染): ヒトに感染するウイルスの中で最強クラスの感染力を持ちます。通常の手洗いやマスクだけでは完全に防ぐことができず、免疫がない人が感染者と同じ空間(電車、職場、待合室など)にいるだけで感染する可能性があります。免疫がなければ、接触者のほぼ100%が発症します。

重大な合併症と死亡リスク: 単なる発疹性の病気ではありません。肺炎、中耳炎、脳炎などの重大な合併症を引き起こすことがあり、先進国であっても1,000人に1人程度の割合で死亡例が見られる非常に怖い病気です。

3. 私たちが取るべき予防と対策

ワクチン「2回接種」の徹底: 最も有効な予防法はワクチン接種です。特に「2回の接種」を完了しているかどうかが命運を分けます。

接種歴の確認と抗体検査: 自身の接種歴が不明な場合は、母子健康手帳を確認するか、母子手帳が見つからないことが多いので、医療機関での抗体検査(血液検査)を実施して、抗体が低い場合には、追加のワクチン接種(任意接種)を検討することが推奨されます。抗体検査につては、各自治体により対応が異なりますので、保健所に問い合わせてください。

受診時の最重要ルール(事前連絡): 万が一、麻疹が疑われる症状(高熱、咳、鼻水、発疹など)が出た場合は、医療機関に直接行くことは絶対に避けてください。 必ず事前に電話等で連絡を入れ、医療機関側の指示(専用の動線や待合室の指定など)に従って受診してください。周囲の免疫のない人(乳児や妊婦など)へ感染を拡大させないための鉄則です

当院でも、抗体検査およびワクチン接種はおこなっておりますので、お問い合わせください。

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月 3日 水曜日

睡眠障害がもたらす心身への損害。24時間不眠は「飲酒状態」と同じ。

慢性的な睡眠障害は、私たちの身体、そして脳のパフォーマンスに、自覚している以上に深刻なダメージを与え続けます。今回は、臨床データが明かすその具体的なリスクについて、慌てず詳しく紐解いていきましょう。

*身体への影響:全身に及ぶサイレントな危機
睡眠の質が低下したり、時間が不足したりすると、全身の機能に悪影響が及びます。

心血管疾患のリスク上昇  睡眠不足は交感神経を緊張させ、炎症を増進させます。これにより、高血圧、冠動脈疾患、心不全、脳卒中、不整脈などのリスクが高まります。

代謝障害と肥満の悪循環  ホルモンバランスが崩れて食欲が暴走しやすくなり、糖尿病や代謝障害の原因になります。

将来的な認知症リスク 睡眠中は脳の老廃物を掃除する時間でもあるため、慢性的な寝不足は将来的な認知症の発症リスクを高める要因になると指摘されています。

*脳への影響:当直明けの勤務や徹夜の勉強の危険性
さらに恐ろしいのは、自覚のないまま「脳の働き」が阻害されることです。記憶力や判断力が鈍り、仕事や生活でのミスを招きます。

驚くべき報告として、「24時間以上眠らない状態は、お酒を飲んでいる(飲酒運転)状態と同程度の作業能力しか発揮できない」というデータがあります。

私自身、かつて病院で当直をし、翌日も朝から夕方まで30時間以上続けて診療にあたっていたことが週に1回はありましたが、医学的に見ればこれは極めて危険な状態です。本人は真面目に頑張っているつもりでも、脳は酔っ払いと同じくらい働かなくなっているのです。

これは勉強も同じです。試験前の徹夜の勉強は能率が極めて悪く、実は意味がありません。人間の脳は「睡眠中」に記憶を整理し定着させる仕組みになっているため、寝ずに詰め込んでも脳に定着せず、翌朝には使い物にならなくなってしまいます。

*社会への影響:AI時代の光と、エッセンシャルワーカーの現実
睡眠障害は、個人だけでなく社会全体にも大きな損失(医療費の増大や生産性の低下)をもたらします。

幸いなことに現代は、AIの進化があります。業種によっては、AIをうまく活用して業務効率化を図ることで残業を減らし、ストレスを軽減させて睡眠時間を延ばせる可能性が大いにあります。

しかしその一方で、医療や介護、物流、交通など、どうしても現場で人間が動かなければ成り立たないエッセンシャルワーカーの方々は、AIによる代替が難しく、依然として厳しい状況が続きそうです。社会全体で彼らを支え、早期に対策を講じるシステム作りが重要です。

では、なぜ私たち日本人はこれほどまでに睡眠の質を落とし、悩まされてしまうのでしょうか。今後、AIロボットの使用や自動運転などの早期の対策が、求められます。

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

カレンダー

2026年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

月別アーカイブ

寺尾クリニカ ホームページを見たとお伝えください 電話番号:03-5338-9955 平日9:00~13:00、15:00~19:00 土曜日9:00~13:00 定休日:日曜・祝日
アクセス


大きな地図で見る
【住所】
〒169-0073
東京都新宿区百人町3-28-5 グランドヒルズA

詳しくはこちら