朝日新聞連載記事

2017年8月 9日 水曜日

朝日新聞に連載vol2



Q
過敏性肺炎は夏に多いと聞きますが、どのようなものですか。

A
過敏性肺炎は、病原性や毒性のないカビなどを繰り返して吸い込んで生じるアレルギー性肺炎であります。特に夏季(6~10月)に発症するものを、夏型過敏性肺炎と言います。
《原因》
日常の高温多湿な生活環境(台所、浴室、エアコンの内部など)で繁殖しているトリコスポロンというカビを吸い込むことにより生じます。
《症状》
トリコスポロンはきわめて小さいので、吸い込まれやすく4から6時間後に、咳や痰や発熱および倦怠感などの風邪症状が起こり、さらに進行すると呼吸困難が出現します。症状は、その環境から離れると軽減、消失しますが、その環境に戻ると悪化します。また、慢性的にトリコスポロンを吸い込むと、肺は固くなり日常生活に支障を来す可能性もありますので注意が必要です。
《診断》
1)症状および生活環境などの問診。
2)胸部聴診でバリバリという雑音が聴取されます。
3)胸部レントゲン(胸部CT)ではスリガラスのような異常陰影が認められます。
4)血液検査では、炎症反応が認められ、トリコスポロンに対する抗体が検出されます。
《治療》
第一の治療は、原因となるトリコスポロンという抗原を回避することです。つまり、自宅や職場の環境を改善することで、症状は改善および消失します。それでも、症状が変わらない場合には、ステロイド剤を服用したり、入院して治療する必要があります。

投稿者 Genova | 記事URL

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