朝日新聞連載記事
2019年10月 7日 月曜日
朝日新聞に連載vol11
Q
40代女性です。もともといびきをかきやすいのですが、最近、日中の眠気がひどくなってきました。一緒の部屋で寝ている夫から「いびきがとまったと思ったらまた再開して、すごく苦しそうにしている」と言われました。もしかして睡眠時無呼吸症候群なのでしょうか。
A
症状から、睡眠時無呼吸症候群が疑われますので検査を受けてください。
≪概要≫
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸停止または低呼吸が引き起こされる病気です。自覚していない場合が多く、患者は200~300万人と推定されています。
≪症状≫
いびき、無呼吸、日中の強い眠気、夜間の頻尿、集中力・記憶力の低下、夜間の中途覚醒や口渇などが挙げられます。
≪合併症≫
高血圧、多血症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、不整脈、突然死などがあります。
≪検査および診断≫
終夜ポリソムノグラフィー検査を行い、無呼吸や低呼吸が睡眠1時間あたりに発生している回数を調べ、睡眠時無呼吸症候群を診断します。無呼吸・低呼吸指数が5~14回が軽症、15~29回が中等度、30回以上が重症です。
≪治療≫
その原因のひとつに肥満が挙げられ、生活習慣を改善し、体重を減らすことで無呼吸が改善する場合があります。軽度の場合、マウスピースの使用でいびきの解消や気道閉塞の改善が期待できます。中等度以上の場合、マスクを装着し鼻から空気を送り、上気道を開く持続陽圧呼吸療法が有効です。子どもの睡眠時無呼吸症候群では、扁桃肥大・アデノイドが原因であることが多いため、外科的手術が適応となります。
投稿者 Genova | 記事URL