寺尾クリニカブログ

2026年3月 9日 月曜日

肺がんは「禁煙」だけでは不十分です

1. 肺がんは「日本人の死因1位」です
現在、日本で一番命を奪っている癌は「肺がん」です。

年間肺癌患者は12-13万人(大腸癌についで2位)、死亡数は約7.7万人(全癌の中で1位)です。

全体を通じた5年生存率はわずか39-45%です。

乳がんや大腸がんと比較しても、圧倒的に「予後が悪い」です。

2. 見つかった時には手遅れです
生存率が低い最大の理由は、進行が早く診断時に半数が転移しており、手術ができない状態(ステージIV)で見つかるケースが非常に多いためです。

肺癌の5年生存率
・非小細胞肺癌 47.5%(ステ-ジI:82.2% ステ-ジIV:9%)
・小細胞肺癌  11.5%(ステ-ジI:43.2% ステ-ジIV:2.2%)

*ステ-ジI:転移がない早期癌、
*ステ-ジIV:他の臓器に転移がある癌、初診時に4-5割ぐらいがこの時期に  
 見つかります。

*肺癌は、非小細胞肺癌と小細胞肺癌に区分されます。

3. 肺癌の危険因子
 喫煙(加熱式なども含む)、受動喫煙、アスベスト曝露、大気汚染
 家族歴、年齢、遺伝子など

4. 最近の傾向(特徴)
・女性の患者さんが増加している(1位大腸癌 2位肺癌)(エストロゲンが関与しています)
・高齢の患者さんが増加している
・腺癌(非小細胞肺癌の一つ)と小細胞肺癌が増加している
・非喫煙者や若者に腺癌が増えている


5. 「区検診」の限界を直視する
多くの方が「毎年レントゲン検診を受けているから大丈夫」と考えています。しかし、予防医学の視点から言えば、これは危険です。

レントゲン検診1万人のうち200人が精密検査になり、そのうち5人が肺癌と診断されます。

レントゲン検診の問題点 
心臓や肋骨や鎖骨に隠れた癌は見つかりません。
・早期の淡い影(腺がん)を見逃すことが多く、「異常なし」と診断することが多いです。


6. リスクの高い人には「低線量CT検査」をする
以下のリスクを持つ方は、従来のレントゲン検診(区検診)ではなく、「低線量CT」をすべきであると考えます。

50歳以上

喫煙歴がある方(過去に吸っていた方も含む)

近親者に肺がん患者がいる「家族歴」のある方


*2025年の厚生労働省のガイドラインでは、重喫煙者には年に1回、「低線量CT」が推奨されています。

まとめ
肺癌の予後は、よくありません。従って、禁煙を是非しましょう。さらに非喫煙の女性や若者にも肺腺癌が増えていますので、喫煙していなくてもレントゲン検診を受けましょう。




投稿者 寺尾クリニカ

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