寺尾クリニカブログ

2026年6月24日 水曜日

過剰なスクリーンタイムが子供の脳の発達を停滞させる。

1. 脳の成長がストップする?驚きのデータ
MRIスキャンを用いた3年間の長期研究により、ほぼ毎日インターネットを利用している子供は、脳の発達(神経細胞や神経線維の成長)が著しく少ないことが分かっています。過剰なスクリーンタイムは、脳全体の広範囲にわたって発達を停滞させてしまうリスクがあるのです。

2. 勉強や問題解決に必要な「頭の机」が小さくなる
画面を見る時間が長すぎると、脳の「ワーキングメモリ」という機能が落ちてしまいます。これは、一時的に情報を頭の中にキープして処理する、いわば「脳の中の作業机」のようなものです。

「脳の机」が狭くなるとどうなる?(1歳〜6歳の影響) 幼い頃からスマホを見すぎていると、この「脳の机」が狭くなってしまいます。机が狭いと、教科書の長い文章を読みながら内容を理解したり、複雑な算数の問題を順序立てて解いたりするためのスペースが足りなくなってしまいます。

具体的な学力へのブレーキ この影響は、大きくなってからハッキリと数字に現れます。あるデータでは、過度なスクリーンタイムによって小学4年生までに算数の理解度が6%も落ちてしまうことが分かっています。さらに10代になって、動画を見ながら勉強するような「ながらスマホ」を続けていると、脳の処理能力が低下し、英語や数学のテストの点数が下がる原因になります。

3. 特に注意したい「2つの警戒期」(1歳と6歳)
子供の成長の中で、スマホや画面のダメージを特に受けやすい「弱点」のような時期が2回あります。それが1歳と6歳です。

1歳(五感で世界を学ぶ時期): この時期の赤ちゃんは、おもちゃを触ったり、落としたり、ハイハイして距離感を掴んだりして、「現実の立体的な世界」を脳に記憶しています。画面の中の平面的(2D)な世界ばかり見ていると、手や体を使ったリアルな感覚が育たず、空間を正しく認識する力が遅れてしまいます。

6歳(学校生活が始まる時期): 幼稚園から小学校へと環境がガラリと変わる時期です。学校では「静かに座って先生の話を聞く」「ルールに合わせて行動する」という環境に脳を適応させなければなりません。しかし、スマホの刺激的でテンポの速い画面に慣れすぎていると、学校の静かな授業に脳がついていけず、集中できなくなってしまうことがあります。

4. 言葉の発達の遅れと、メンタルへのリスク
子供の言語能力は、大人との会話のやり取りを通じて身につくものです。スクリーンタイムが増えることで、この貴重な会話の質と量が低下し、言葉を覚えるのが遅れる原因になります。 さらに、デジタル画面への過度な依存は、子供の心にも影を落とします。将来的に、うつ病、不安症、攻撃的な行動といった精神的なリスクを高めることも分かっています。

まとめ:今こそ再認識したい、親子の対話の価値
過剰なスクリーンタイムは、幼少期の認知機能を低下させ、学習能力を低下させるだけでなく、うつ病や不安症などの精神的な病気を引き起こす危険性をはらんでいます。スマホに親の役目を任せてしまうのは、教育の放棄になりかねません。
子供の健やかな脳と心の発達に本当に欠かせないのは、デジタル画面ではなく、「親と子供の温かい会話」です。今一度、スマホを置く勇気を持ち、親にしかできない『会話』の時間を取り戻しませんか?

投稿者 寺尾クリニカ

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