寺尾クリニカブログ

2026年6月24日 水曜日

【命を削る煙】データが証明する「たばこ関連死」の真実

1. 驚愕の事実:日本人の命を奪う「最大の原因」
予防できる死因の第1位:たばこは、世界・日本ともに「防ぐことができる最大の死亡原因」です。

理不尽な「受動喫煙死」:自分が吸っていなくても、他人の煙を吸わされる受動喫煙だけで、日本国内で年間約6,800人もの命が奪われています。

2. 全身を蝕む「3大ドミノ」
喫煙は単に肺を悪くするだけでなく、全身の血管と細胞を破壊し、以下の疾患で確実に死亡リスクを跳ね上げます。

がん:肺がん(代表格)だけでなく、胃、肝臓、腎臓、膀胱など全身のがん死亡に関与。

循環器:心筋梗塞(虚血性心疾患)や脳卒中を誘発。

呼吸器:息ができなくなるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺線維症の原因に。

3. もし「国が本気で禁煙」を進めたら救える命
禁煙政策によって喫煙率を下げれば、これだけの命が確実に「生還」できます。

喫煙率12%達成で:10年間で1万9,000人の死亡を回避。

喫煙率0%(完全禁煙)で:20年間で43万2,800人(がん23.7万人、循環器14.79万人など)の死亡を回避。

交通事故との比較:この回避できる命の数は、日本の交通事故死亡数の約3〜4倍。国家規模の大災害レベルの命が、煙によって失われています。

4. 命のカウントダウンを巻き戻す「禁煙のタイムライン」
禁煙を始めた瞬間から、体は奇跡的な回復を始めます。

【5年後】 肺がんの死亡率が、喫煙者の半分(50%)に激減!

【10年後】 肺がんの死亡率が、喫煙者の10分の1(10%)にまで低下!

【15年後】 心臓病の危険性が、「タバコを吸ったことがない人」と全く同じレベルまで完全回復!

結論
私は、勤務医のときには肺癌の患者さんを多く治療してきましたが、すべての肺癌患者さんがお亡くなりになりました。現在は治療成績は改善していますが、肺癌の予後はとても悪いです。発見された時はステ-ジ3あるいは4です。以前の記事で書きましたが一番辛く印象的なのは、20歳台後半の女性は血を吐いて入院され、肺癌の治療しましたが、まもなくお亡くなりになられた症例です。10代から喫煙していたと思います。女性はご自分で喫煙しなくとも受動喫煙で肺癌を発症することが多いです。また、心筋梗塞(虚血性心疾患)、脳卒中、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺線維症などの疾患の要因にもなりますので、皆さん、大切な命を守るために、是非、喫煙はやめましょう。



投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月 8日 月曜日

【2026年最新】麻疹(はしか)の国内流行状況と対策


今年に入り、麻疹の発症が増加していますが、患者さんに聞いても、意外に麻疹にについて知らない方が多く、麻疹は感染力が最強で危険な感染症なので、十分な知識を持ってもらいたいので記事にしました。

1. 流行の現状と背景:なぜ今、大人の間で増えているのか?

感染者数の急増: 2026年の全国の感染者数は前年比3倍超に急増しており、東京都内でも報告数が目立って増加しています。

成人の感染が中心: 今回の流行の大きな特徴は、患者の8割以上が「大人世代」である点です。

海外からの「輸入事例」が端緒: 日本は2015年に「麻疹の排除状態」と認定されましたが、これは国内固有のウイルスが根絶されたという意味にとどまります。今回は、海外の流行地域(インドネシア、韓国、ベトナム、米国、英国など)からの持ち込み(輸入事例)と、それに伴う国内での二次感染が背景にあります。
私が開業している新宿区では20歳台のひとの感染が多いです。
小学校でも外国人の子供がら感染しており、先生にも感染しています。

2. 麻疹の危険性と圧倒的な感染力

最強クラスの感染力(空気感染): ヒトに感染するウイルスの中で最強クラスの感染力を持ちます。通常の手洗いやマスクだけでは完全に防ぐことができず、免疫がない人が感染者と同じ空間(電車、職場、待合室など)にいるだけで感染する可能性があります。免疫がなければ、接触者のほぼ100%が発症します。

重大な合併症と死亡リスク: 単なる発疹性の病気ではありません。肺炎、中耳炎、脳炎などの重大な合併症を引き起こすことがあり、先進国であっても1,000人に1人程度の割合で死亡例が見られる非常に怖い病気です。

3. 私たちが取るべき予防と対策

ワクチン「2回接種」の徹底: 最も有効な予防法はワクチン接種です。特に「2回の接種」を完了しているかどうかが命運を分けます。

接種歴の確認と抗体検査: 自身の接種歴が不明な場合は、母子健康手帳を確認するか、母子手帳が見つからないことが多いので、医療機関での抗体検査(血液検査)を実施して、抗体が低い場合には、追加のワクチン接種(任意接種)を検討することが推奨されます。抗体検査につては、各自治体により対応が異なりますので、保健所に問い合わせてください。

受診時の最重要ルール(事前連絡): 万が一、麻疹が疑われる症状(高熱、咳、鼻水、発疹など)が出た場合は、医療機関に直接行くことは絶対に避けてください。 必ず事前に電話等で連絡を入れ、医療機関側の指示(専用の動線や待合室の指定など)に従って受診してください。周囲の免疫のない人(乳児や妊婦など)へ感染を拡大させないための鉄則です

当院でも、抗体検査およびワクチン接種はおこなっておりますので、お問い合わせください。

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月 3日 水曜日

睡眠障害がもたらす心身への損害。24時間不眠は「飲酒状態」と同じ。

慢性的な睡眠障害は、私たちの身体、そして脳のパフォーマンスに、自覚している以上に深刻なダメージを与え続けます。今回は、臨床データが明かすその具体的なリスクについて、慌てず詳しく紐解いていきましょう。

*身体への影響:全身に及ぶサイレントな危機
睡眠の質が低下したり、時間が不足したりすると、全身の機能に悪影響が及びます。

心血管疾患のリスク上昇  睡眠不足は交感神経を緊張させ、炎症を増進させます。これにより、高血圧、冠動脈疾患、心不全、脳卒中、不整脈などのリスクが高まります。

代謝障害と肥満の悪循環  ホルモンバランスが崩れて食欲が暴走しやすくなり、糖尿病や代謝障害の原因になります。

将来的な認知症リスク 睡眠中は脳の老廃物を掃除する時間でもあるため、慢性的な寝不足は将来的な認知症の発症リスクを高める要因になると指摘されています。

*脳への影響:当直明けの勤務や徹夜の勉強の危険性
さらに恐ろしいのは、自覚のないまま「脳の働き」が阻害されることです。記憶力や判断力が鈍り、仕事や生活でのミスを招きます。

驚くべき報告として、「24時間以上眠らない状態は、お酒を飲んでいる(飲酒運転)状態と同程度の作業能力しか発揮できない」というデータがあります。

私自身、かつて病院で当直をし、翌日も朝から夕方まで30時間以上続けて診療にあたっていたことが週に1回はありましたが、医学的に見ればこれは極めて危険な状態です。本人は真面目に頑張っているつもりでも、脳は酔っ払いと同じくらい働かなくなっているのです。

これは勉強も同じです。試験前の徹夜の勉強は能率が極めて悪く、実は意味がありません。人間の脳は「睡眠中」に記憶を整理し定着させる仕組みになっているため、寝ずに詰め込んでも脳に定着せず、翌朝には使い物にならなくなってしまいます。

*社会への影響:AI時代の光と、エッセンシャルワーカーの現実
睡眠障害は、個人だけでなく社会全体にも大きな損失(医療費の増大や生産性の低下)をもたらします。

幸いなことに現代は、AIの進化があります。業種によっては、AIをうまく活用して業務効率化を図ることで残業を減らし、ストレスを軽減させて睡眠時間を延ばせる可能性が大いにあります。

しかしその一方で、医療や介護、物流、交通など、どうしても現場で人間が動かなければ成り立たないエッセンシャルワーカーの方々は、AIによる代替が難しく、依然として厳しい状況が続きそうです。社会全体で彼らを支え、早期に対策を講じるシステム作りが重要です。

では、なぜ私たち日本人はこれほどまでに睡眠の質を落とし、悩まされてしまうのでしょうか。今後、AIロボットの使用や自動運転などの早期の対策が、求められます。

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

2026年6月 1日 月曜日

「睡眠障害内科」を正式に標題し、専門的な診療を開始いたします

本日より、大変は医療機関として正式に「睡眠障害内科」を標榜し、専門的な睡眠治療を本格的に開始することをお知らせいたします。


**どうして今、睡眠の専門外来が必要なのか?

現代社会において、睡眠のトラブルを抱えている方は非常に増えています。

これまでの医学では、不眠は「うつ病などの他の病気の"おまけの症状(二次性不眠)"」と捉えられがちでした。 しかし、最新の世界基準では、不眠症特有が、独立して治療すべき重大な疾患であると定義されています。

不眠や睡眠障害を放置することは、身体の病気(高血圧や糖尿病)のリスクを高めるだけでなく、脳の感情ブレーキを低下させ、うつ病や不安障害などのメンタルの病気を直接の原因(先行症状)になることがわかっています。


** とりあえずできる「世界標準」の睡眠治療

これまでの日本の不眠治療は、「眠れないなら、まずは睡眠薬」という薬物療法に偏りがちでした。

日本でも一歩医療改正により、この認知行動療法が公的に認められるなど、国を挙げて「正しい睡眠医療」への大転換が始まっています。

肝心の「睡眠障害内科」では、これまで培ってきた呼吸器専門医・心療内科医としての40年以上の臨床経験を最大限に踏まえ、以下のような多角的なアプローチで睡眠の根本改善を目指します。


*睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの身体的アプローチ(呼吸器科の知見)

*睡眠に関する誤った思い込みや行動を整える「認知行動療法(CBT-I)」(心療内科の知見)

*患者さん次第のライフスタイルに合わせた、無理のない睡眠スケジュール指導


睡眠薬による一時しのぎではなく、医師のもと、あなたの脳と身体が自然に眠りを眠れるよう、根本から優しくサポートいたします。


**「たかが寝不足」と諦めずにご相談ください

「心が弱いから眠れないわけではない」

睡眠の質を上げることは、あなたのこれからの人生の質(QOL)を劇的に高め、将来の健康を守ることに直結します。

ベッドに入っても20分以上眠れず、焦ってしまう方

寝ても疲れない、日中に強い眠気がある方

家族にびきや呼吸の停止を指摘された方

睡眠薬を少しずつ減らしていきたい、頼りたくない方

何か細心の注意を払っても大丈夫です。新しくスタートした取り決めの「睡眠障害内科」に、どうぞお気軽にご相談ください。皆様が安心して深く眠れる日々をじっくりと過ごせるよう、誠心誠意サポートさせて頂きます。

投稿者 寺尾クリニカ | 記事URL

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