寺尾クリニカブログ
2025年11月29日 土曜日
喘息治療の重要性:症状がない時も吸入を続ける理由
最近、半年以上来院していない方が呼吸苦で来院したり、他の病院に通院していた方が来院しましたが、長期管理薬を吸入をしていなかったりし、吸入の大切さを十分に理解されてないと感じましたので、改めて喘息には吸入が大切であることを説明致します。
気管支喘息の治療を受けている皆さん、「咳や息苦しさがないのに、毎日吸入薬を使う必要があるの?」と疑問に感じたことはありませんか?症状が安定していると、「もう治ったのでは?」「薬をやめても大丈夫なのでは?」と考えがちです。
しかし、喘息治療において、症状がない時でも炎症を抑える吸入薬(一般的には吸入ステロイド薬など)を継続することは、非常に重要です。この薬の必要性を、喘息のメカニズムと合わせて解説します。
1. 喘息の本態:目に見えない「慢性的な炎症」
喘息は「気道の慢性炎症」です
喘息は、一時的に気道が狭くなる病気だと思われがちですが、その根本には「気道の慢性的な炎症」があります。
• 症状がある時: 炎症が悪化し、気道が過敏になり、発作(咳、喘鳴、息苦しさ)が起きます。
• 症状がない時: 発作は起きていなくても、気道の粘膜下では炎症が静かに進行しています。この状態は、気道が常に腫れて、刺激に敏感になっている状態です。
炎症を放置するとどうなるか?
目に見えない炎症を放置したり、吸入薬を自己判断で中断したりすると、気道の慢性的なダメージが進み、気道の壁が厚く硬くなってしまう現象(気道のリモデリング)が起こります。このリモデリングが進行すると、気道が元に戻りにくくなり、薬が効きにくくなったり、重症化したりするリスクが高まります。
2. 症状をコントロールする吸入薬の役割
喘息の治療薬は、大きく分けて2種類あります。
① 発作治療薬(リリーバー)
• 例: 短時間作用型ベータ-刺激薬
• 役割: 症状が出た時、狭くなった気道をすぐに広げ、発作を止める薬です。炎症そのものを治す効果はありません。
② 長期管理薬(コントローラー)
• 例: 吸入ステロイド薬、配合剤)など
• 役割: 気道の慢性的な炎症を抑え、気道を健康な状態に近づける薬です。症状を予防し、発作が起こりにくい体質を作るための「根本治療薬」です。
なぜ症状がなくても必要か?
症状がなくても長期管理薬を使い続けるのは、目に見えない炎症を治療し、将来的な重症化を防ぐためです。吸入ステロイド薬は、時間をかけて気道の過敏性を下げ、健康な状態を維持する役割があります。
症状がない状態=炎症がない状態
ではありません。吸入を続けているからこそ、症状が出ていない安定した状態が保たれているのです。
3. 自己判断での中断は危険!
症状が良くなったからといって自己判断で吸入薬を中断すると、以下のようなリスクがあります。
1. 目に見えない炎症の再燃: 炎症が再び進行し始めます。
2. 発作リスクの増加: 気道が過敏になり、風邪やホコリなどのちょっとした刺激で急に激しい発作を起こすリスクが高まります。
3. 治療の逆戻り: 症状が再発し、再度治療をやり直す必要が出てきます。
喘息治療の目標は、「発作がなく、日常生活を健康な人と同様に送れる状態を維持すること」です。そのためには、症状が安定している時こそ、長期管理薬でしっかりと炎症をコントロールし続けることがカギとなります。
まとめ
症状がない時の吸入は、例えるなら「火災を予防するための防火対策」です。火事(発作)が起きていないからといって、防火対策(吸入薬)をやめてしまうと、いつ、どんな小さな火種(刺激)から大火事(重い発作)になるか分かりません。
気管支喘息の治療を受けている皆さん、「咳や息苦しさがないのに、毎日吸入薬を使う必要があるの?」と疑問に感じたことはありませんか?症状が安定していると、「もう治ったのでは?」「薬をやめても大丈夫なのでは?」と考えがちです。
しかし、喘息治療において、症状がない時でも炎症を抑える吸入薬(一般的には吸入ステロイド薬など)を継続することは、非常に重要です。この薬の必要性を、喘息のメカニズムと合わせて解説します。
1. 喘息の本態:目に見えない「慢性的な炎症」
喘息は「気道の慢性炎症」です
喘息は、一時的に気道が狭くなる病気だと思われがちですが、その根本には「気道の慢性的な炎症」があります。
• 症状がある時: 炎症が悪化し、気道が過敏になり、発作(咳、喘鳴、息苦しさ)が起きます。
• 症状がない時: 発作は起きていなくても、気道の粘膜下では炎症が静かに進行しています。この状態は、気道が常に腫れて、刺激に敏感になっている状態です。
炎症を放置するとどうなるか?
目に見えない炎症を放置したり、吸入薬を自己判断で中断したりすると、気道の慢性的なダメージが進み、気道の壁が厚く硬くなってしまう現象(気道のリモデリング)が起こります。このリモデリングが進行すると、気道が元に戻りにくくなり、薬が効きにくくなったり、重症化したりするリスクが高まります。
2. 症状をコントロールする吸入薬の役割
喘息の治療薬は、大きく分けて2種類あります。
① 発作治療薬(リリーバー)
• 例: 短時間作用型ベータ-刺激薬
• 役割: 症状が出た時、狭くなった気道をすぐに広げ、発作を止める薬です。炎症そのものを治す効果はありません。
② 長期管理薬(コントローラー)
• 例: 吸入ステロイド薬、配合剤)など
• 役割: 気道の慢性的な炎症を抑え、気道を健康な状態に近づける薬です。症状を予防し、発作が起こりにくい体質を作るための「根本治療薬」です。
なぜ症状がなくても必要か?
症状がなくても長期管理薬を使い続けるのは、目に見えない炎症を治療し、将来的な重症化を防ぐためです。吸入ステロイド薬は、時間をかけて気道の過敏性を下げ、健康な状態を維持する役割があります。
症状がない状態=炎症がない状態
ではありません。吸入を続けているからこそ、症状が出ていない安定した状態が保たれているのです。
3. 自己判断での中断は危険!
症状が良くなったからといって自己判断で吸入薬を中断すると、以下のようなリスクがあります。
1. 目に見えない炎症の再燃: 炎症が再び進行し始めます。
2. 発作リスクの増加: 気道が過敏になり、風邪やホコリなどのちょっとした刺激で急に激しい発作を起こすリスクが高まります。
3. 治療の逆戻り: 症状が再発し、再度治療をやり直す必要が出てきます。
喘息治療の目標は、「発作がなく、日常生活を健康な人と同様に送れる状態を維持すること」です。そのためには、症状が安定している時こそ、長期管理薬でしっかりと炎症をコントロールし続けることがカギとなります。
まとめ
症状がない時の吸入は、例えるなら「火災を予防するための防火対策」です。火事(発作)が起きていないからといって、防火対策(吸入薬)をやめてしまうと、いつ、どんな小さな火種(刺激)から大火事(重い発作)になるか分かりません。
投稿者 寺尾クリニカ































