寺尾クリニカブログ

2025年12月14日 日曜日

認知症と脳萎縮の関係性(認知症の予防は生活習慣の改善と脳の活性化)

1. アルツハイマー病における明確な関連
認知症の中で最も多いアルツハイマー型認知症(AD)においては、脳の萎縮は非常に特徴的で重要な所見です。
特に海馬(かいば)の萎縮: ADでは、記憶を司る海馬と呼ばれる部位が、病気の初期段階から特に強く萎縮することがMRIで確認されます。

2. 加齢による萎縮と認知症の非明確性
問題が複雑になるのは、脳の萎縮は加齢に伴い誰にでも起こる自然な現象でもあるという点です。
• 萎縮があっても認知機能が正常なケース: 軽度から中等度の脳萎縮が見られても、日常生活に支障をきたすほどの認知機能障害(すなわち「認知症」)に至っていない人は多くいます。
• 脳の予備力(認知予備力): 教育年数が長い、脳を活発に使っている、健康的な生活習慣を送っているなど、認知予備力が高い人は、脳の萎縮が進行していても認知機能が保たれやすいことが研究で示されています。

結論
高齢になっても、脳を活性化にし、適度な運動を行い、十分な睡眠をとり、バランスの良い食事をし、健康を保つことが認知症の予防に繋がります。
不明なことがある方はご連絡下さい。生活習慣が乱れている方も生活習慣を改善すれば、認知症は予防できますよ。



投稿者 寺尾クリニカ

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