寺尾クリニカブログ
2026年10月12日 月曜日
2026〜2027年シーズンにわたるインフルエンザの集団感染について
これまで、コロナ感染の流行により、我々はいろいろなことを学んだはずです。
しかし現在、再びインフルエンザの集団感染に直面しています。
予防の基本は、ウイルスが変わっても同じです。
外来で患者さんと話していると、ほとんど危機感がありません。
「自分には関係ない」という、他人事のような感覚です。
新宿の繁華街では夜のお店でクラスターが起きているようです。また、幼稚園、小学校、中学校、高校、老人施設、医療機関などでも集団感染が起きています。
これ以上感染が拡大すると、社会が機能しにくくなることは目に見えています。
1.集団感染の現状
東京都では、2026~2027年シーズンに入り、すでに656件の集団感染事例が報告されています。
内訳は、
保育所 267件
幼稚園 11件
小学校 256件
中学校 55件
高校 28件
医療機関 4件
社会福祉施設 34件
その他 1件
となっています。
さらに、学校等では350施設が臨時休業となっています。
特に保育所や小学校で多く発生しています。
子どもから家庭へ、家庭から職場へ感染が広がれば、学校だけの問題ではありません。
社会全体の問題になります。
2.なぜ集団感染が広がるのか
① インフルエンザウイルスの変化
今シーズンはA型H3N2の「サブクレードK」が世界的に注目されています。
複数の変異によって、ワクチン株や従来株との抗原性の違いが指摘されています。
ただし、東京都の集団事例ではA(H1N1)pdm09も多く、現在の集団感染をすべてサブクレードKによるものと考えるのは早いでしょう。
重要なのは、インフルエンザウイルスは常に変化しているということです。
② 国際的な人の移動
南半球や熱帯地域などからの渡航者、インバウンド観光客、大型イベントなど、人が移動することでウイルスが国内へ入ってくる機会も増えます。
③ 猛暑と夏の疲れ
今年の猛暑は非常に厳しく、長期間の暑さによる疲労が残っている人も少なくありません。
暑さによる体力消耗に加え、冷房による室内の密閉・乾燥なども重なり、感染が広がりやすい環境になっています。
④ 感染対策への意識が低下している
コロナ流行時には、マスク、換気、手洗いなどを多くの人が意識していました。
しかし現在、その意識はかなり低下しています。
「コロナが終わったから大丈夫」という感覚ではいけません。
3.集団感染を防ぐために
集団感染を防ぐには、一人ひとりが具体的に行動することが必要です。
ワクチンを接種する
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありません。
しかし、変異株に対しても重症化を防ぐ効果が期待できます。
また、今シーズンすでに一つの型に感染していても、H1N1やB型など別の系統に感染する可能性があります。
まだ接種していない方は、早めの接種を考えてください。
私は今日も外来で、患者さんにインフルエンザワクチンを接種するよう勧めました。
換気をする
「換気しましょう」だけではなく、具体的に行動することが大切です。
24時間換気設備がある場合は、基本的に止めないこと。
窓を開けられる場合は、定期的に窓を開けて室内の空気を入れ替えます。
学校、職場、施設など大人数が集まる場所では、特に重要です。
湿度を管理する
冬は室内が乾燥します。
加湿器などを使用して、室内の湿度を50~60%程度に保つことも感染対策の一つです。
加湿器は水を放置すると衛生上の問題が起こるため、清掃・管理も必要です。
マスクを使う
人が多く集まる場所(電車、バス、スーパ-など)や、感染が広がっている場所では、状況に応じてマスクを使用します。
特に医療機関、高齢者施設、学校などでは重要です。
手洗いをする
外から帰ったとき、食事の前などには、石けんと流水で手を洗います。
当たり前のことですが、感染対策の基本です。
体調が悪いときは外に出ない
これが非常に重要です。
「仕事があるから」「学校があるから」「少しくらいなら大丈夫」と外へ出れば、周囲に感染を広げる可能性があります。
体調が悪いときは、人が集まる場所へ行かない。
これだけでも集団感染を減らすことができます。
4.感染したら早めに対応する
インフルエンザが疑われる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
発症から48時間以内の受診と抗インフルエンザ薬の使用が重要です。
タミフル、ゾフルーザ、イナビル、リレンザなどがあります。
特に高齢者や重症化リスクの高い方は、早めの対応が重要です。
家族などに感染者が出た場合には、医師の判断で予防内服を行うこともあります。
ただし、予防内服は保険診療の対象にならないです。
5.海外からの人の流れについて
私は、海外から日本への人の流れについても、感染症対策という観点から、もっと真剣に考える必要があると思っています。
これは外国人を排除するという話ではありません。
感染症には国境がありません。
海外で流行している感染症が日本に入ってくる可能性は当然あります。
だからこそ、感染症の監視体制を強化し、日本人を守る対策を考える必要があります。
まとめ
東京都だけでも、すでに656件の集団感染が報告され、学校等では350施設が臨時休業しています。
集団感染は、一人の感染から始まります。
ワクチン、換気、加湿、マスク、手洗い、体調不良時の外出を控えること。
一人ひとりの行動が、集団感染を防ぎます。
コロナの流行で、私たちは感染症の怖さと、感染を広げないことの大切さを学んだはずです。
その経験を忘れてはいけません。
インフルエンザを甘く見てはいけません。
8歳の女児が心筋炎で亡くなたことは報道されていますが、ほかの詳細な人数などはまだ公表されていません。
皆さんに役立つ情報になれば幸いです。
お困りの方はご連絡下さい。
お電話、ご予約:03-5338-9955
WEB予約、当院の詳細情報:http://www.terao-clinica.com
しかし現在、再びインフルエンザの集団感染に直面しています。
予防の基本は、ウイルスが変わっても同じです。
外来で患者さんと話していると、ほとんど危機感がありません。
「自分には関係ない」という、他人事のような感覚です。
新宿の繁華街では夜のお店でクラスターが起きているようです。また、幼稚園、小学校、中学校、高校、老人施設、医療機関などでも集団感染が起きています。
これ以上感染が拡大すると、社会が機能しにくくなることは目に見えています。
1.集団感染の現状
東京都では、2026~2027年シーズンに入り、すでに656件の集団感染事例が報告されています。
内訳は、
保育所 267件
幼稚園 11件
小学校 256件
中学校 55件
高校 28件
医療機関 4件
社会福祉施設 34件
その他 1件
となっています。
さらに、学校等では350施設が臨時休業となっています。
特に保育所や小学校で多く発生しています。
子どもから家庭へ、家庭から職場へ感染が広がれば、学校だけの問題ではありません。
社会全体の問題になります。
2.なぜ集団感染が広がるのか
① インフルエンザウイルスの変化
今シーズンはA型H3N2の「サブクレードK」が世界的に注目されています。
複数の変異によって、ワクチン株や従来株との抗原性の違いが指摘されています。
ただし、東京都の集団事例ではA(H1N1)pdm09も多く、現在の集団感染をすべてサブクレードKによるものと考えるのは早いでしょう。
重要なのは、インフルエンザウイルスは常に変化しているということです。
② 国際的な人の移動
南半球や熱帯地域などからの渡航者、インバウンド観光客、大型イベントなど、人が移動することでウイルスが国内へ入ってくる機会も増えます。
③ 猛暑と夏の疲れ
今年の猛暑は非常に厳しく、長期間の暑さによる疲労が残っている人も少なくありません。
暑さによる体力消耗に加え、冷房による室内の密閉・乾燥なども重なり、感染が広がりやすい環境になっています。
④ 感染対策への意識が低下している
コロナ流行時には、マスク、換気、手洗いなどを多くの人が意識していました。
しかし現在、その意識はかなり低下しています。
「コロナが終わったから大丈夫」という感覚ではいけません。
3.集団感染を防ぐために
集団感染を防ぐには、一人ひとりが具体的に行動することが必要です。
ワクチンを接種する
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありません。
しかし、変異株に対しても重症化を防ぐ効果が期待できます。
また、今シーズンすでに一つの型に感染していても、H1N1やB型など別の系統に感染する可能性があります。
まだ接種していない方は、早めの接種を考えてください。
私は今日も外来で、患者さんにインフルエンザワクチンを接種するよう勧めました。
換気をする
「換気しましょう」だけではなく、具体的に行動することが大切です。
24時間換気設備がある場合は、基本的に止めないこと。
窓を開けられる場合は、定期的に窓を開けて室内の空気を入れ替えます。
学校、職場、施設など大人数が集まる場所では、特に重要です。
湿度を管理する
冬は室内が乾燥します。
加湿器などを使用して、室内の湿度を50~60%程度に保つことも感染対策の一つです。
加湿器は水を放置すると衛生上の問題が起こるため、清掃・管理も必要です。
マスクを使う
人が多く集まる場所(電車、バス、スーパ-など)や、感染が広がっている場所では、状況に応じてマスクを使用します。
特に医療機関、高齢者施設、学校などでは重要です。
手洗いをする
外から帰ったとき、食事の前などには、石けんと流水で手を洗います。
当たり前のことですが、感染対策の基本です。
体調が悪いときは外に出ない
これが非常に重要です。
「仕事があるから」「学校があるから」「少しくらいなら大丈夫」と外へ出れば、周囲に感染を広げる可能性があります。
体調が悪いときは、人が集まる場所へ行かない。
これだけでも集団感染を減らすことができます。
4.感染したら早めに対応する
インフルエンザが疑われる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
発症から48時間以内の受診と抗インフルエンザ薬の使用が重要です。
タミフル、ゾフルーザ、イナビル、リレンザなどがあります。
特に高齢者や重症化リスクの高い方は、早めの対応が重要です。
家族などに感染者が出た場合には、医師の判断で予防内服を行うこともあります。
ただし、予防内服は保険診療の対象にならないです。
5.海外からの人の流れについて
私は、海外から日本への人の流れについても、感染症対策という観点から、もっと真剣に考える必要があると思っています。
これは外国人を排除するという話ではありません。
感染症には国境がありません。
海外で流行している感染症が日本に入ってくる可能性は当然あります。
だからこそ、感染症の監視体制を強化し、日本人を守る対策を考える必要があります。
まとめ
東京都だけでも、すでに656件の集団感染が報告され、学校等では350施設が臨時休業しています。
集団感染は、一人の感染から始まります。
ワクチン、換気、加湿、マスク、手洗い、体調不良時の外出を控えること。
一人ひとりの行動が、集団感染を防ぎます。
コロナの流行で、私たちは感染症の怖さと、感染を広げないことの大切さを学んだはずです。
その経験を忘れてはいけません。
インフルエンザを甘く見てはいけません。
8歳の女児が心筋炎で亡くなたことは報道されていますが、ほかの詳細な人数などはまだ公表されていません。
皆さんに役立つ情報になれば幸いです。
お困りの方はご連絡下さい。
お電話、ご予約:03-5338-9955
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投稿者 寺尾クリニカ
































